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2020 Fiscal Year Research-status Report

ザムエル・シャイトの声楽作品研究―「ドイツオルガン音楽の父」再評価への試み

Research Project

Project/Area Number 18K00242
Research InstitutionRikkyo University

Principal Investigator

鏑木 陽子 (米沢陽子)  立教大学, キリスト教学研究科, 特任教授 (10638357)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大角 欣矢  東京藝術大学, 音楽学部, 教授 (90233113)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywordsザムエル・シャイト / 複合唱音楽 / ドイツ・ルター派 / 筆写譜 / 校訂譜 / 実演
Outline of Annual Research Achievements

[研究代表者・米沢陽子] Cantionse sacraeの校訂譜未作成の24作品について、楽曲構成に関する情報を整理した。またConcertus sacri全14曲中、最終年度末の公開演奏で取り上げる作品の選曲を行った。Magnificat SSWV74またはSSWV81いずれか1曲、及びHodie complete sunt SSWV75を候補曲とし、楽器編成の検討を行った。またベルリン国立図書館所蔵のConcertus sacri手稿譜 Slg.Bohn Ms.Mus.19, 20, 21, 23とシャイト全集第5・16巻スコアとの照合を行った。17世紀ドイツの複合唱作品は分冊のパート譜で出版されており、演奏に際しては2種類の筆写譜、即ちタブラチュアによるスコア(指揮者、オルガニスト用)と、五線譜による声楽パート譜の作成が必要であった。当該資料はそれを裏付けるものであり、シャイトの作品がこのように筆写され、実際に演奏されていたことを示すものである。
[研究分担者・大角欣矢] シャイトが音楽家として活動を始める17世紀初頭頃の中部ドイツで、教会声楽曲とオルガン演奏実践がどのような関係にあったかを示す例として、シャイトと同じく中部ドイツでかつて活躍していたガルス・ドレスラー(1533-1580)の作品のタブラチュアによる伝承の実態を調査した。
[研究協力者・Salicus Kammerchor(主宰:櫻井元希)]シャイトに至る合唱音楽の流れを辿るべくグレゴリオ聖歌からフランドル楽派の声楽作品、シャイトと同時代に同じ中部ドイツで活躍し影響関係にあったシュッツ(1595‐1672)のモテット、またシャイトやシュッツの伝統の延長線上に位置するパッヘルベル、ブクステフーデの声楽作品、J. S. バッハのカンタータ作品などの演奏活動(公開演奏、オンライン配信)に取り組んだ。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2020年度に公開のレクチャーコンサートの機会を図っていたが、新型コロナ感染症の拡大の様子を鑑み、断念した。非公開で収録してYouTube公開も検討したが、実現に至らなかった。研究期間が2021年まで延長されたことを受け、2020年2月に行うはずだったレクチャーコンサートを2021年8月までに収録・公開の準備を進めている。また最終年度に当たるため、2022年2月に研究の最終報告となるレクチャーコンサート開催を予定しており、同時進行でプログラムや演奏形態の検討も行っている。

Strategy for Future Research Activity

2021年8月公開予定で、延期されているレクチャーコンサートの収録準備を行っている。当初予定されていた曲目に加え、ドレスラーのモテットと、オルガン用に編曲された同名のタブラチュアから解読した曲を演奏する予定である。
2022年2月に本研究のまとめのレクチャーコンサートを行う予定で、選曲・演奏方法の検討に入っている。現在のところ、Cantiones sacrae から数曲とConcertus sacriから2曲、それにドレスラーのモテット、タブラチュアから解読したオルガン演奏をプログラムに盛り込む予定である。公開演奏とオンライン配信の両者を計画している。

Causes of Carryover

新型コロナ感染症の影響で海外調査が行えなかったこと、また予定していたレクチャーコンサートが行えなかったことが主たる理由である。年度内に海外渡航が可能になった場合は、現地調査を行いたい。また2021年度は最終年度にあたるため、延期になっている2019年度の中間報告としてのレクチャーコンサート(無聴衆収録、8月よりオンライン配信予定)に加えて、研究の締めくくりとなるレクチャーコンサートを2022年2月に予定している。また校訂譜と楽曲分析・解説、歌詞対訳をWeb公開の予定である。

Remarks

レクチャーコンサート「コラール合唱とともに味わうオルガン音楽」~19世紀に受け継がれたバッハの伝統 ブラームスの世界~」、演奏と解説:米沢陽子、合唱指揮:櫻井元希、合唱:Coro Ahirunorgano、於:東京純心大学江角記念講堂、2020年10月10~12日(土)配信、主催:東京純心大学キリスト教文化研究センター

  • Research Products

    (4 results)

All 2021 2020

All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 「J. S. バッハ作曲 カンタータ BWV 140《目覚めよと呼ばわる声す》について」2021

    • Author(s)
      大角欣矢
    • Journal Title

      『礼拝・音楽研究』

      Volume: 70 Pages: 51‐87

  • [Journal Article] 「セシリア運動の諸相―教会音楽のあり方を探求した人々」2021

    • Author(s)
      米沢陽子
    • Journal Title

      『礼拝と音楽』

      Volume: 188 Pages: 22‐26

  • [Journal Article] 「音楽による癒し」2021

    • Author(s)
      鏑木(米沢)陽子
    • Journal Title

      『カトリック文化 カトリコス』

      Volume: 14 Pages: 1-23

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 「ヨハン・ゼバスティアン・バッハの《マタイ受難曲》──抜粋曲例にみる音楽的着想の源泉とその解釈──」2020

    • Author(s)
      大角欣矢
    • Journal Title

      『礼拝・音楽研究』

      Volume: 69 Pages: 32‐58

URL: 

Published: 2021-12-27  

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