2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Comprehensive Study on the Significance of "Radio Drama" in the Media Environment of the 21st Century
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18K00243
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
広瀬 正浩 椙山女学園大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (80613299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 あけみ 椙山女学園大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (30555058)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 聴覚文化論 / ラジオドラマ / 国語教育 / シナリオ創作 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は当初は2018年度からの3か年を研究期間として研究活動をスタートさせたが、2020年の新型コロナウイルス感染症による「コロナ禍」によって研究活動が停滞し、それに伴い、研究期間を延長してきた。しかし、研究分担者とも話し合いを行い、2022年度を最終年度として定めた。その最終年度は、感染症の感染拡大の縮小とそれによる行動規制の緩和を受けて、「コロナ禍」の間実施が困難であった、多くのオーディエンスの参加による研究成果の共有を活動の中心として掲げ、最終年度にふさわしい研究活動を目指した。 具体的には、研究分担者の堀田あけみが、アクセス可能な人的資材の一人である宮村優子(脚本家)を講師として迎え、オーディエンス参加型のワークショップ「物語を動かせ!明日から役立つシナリオ講座」(全3回)を開催した。開催日は、2022年10月28日、11月18日、12月9日の3日で、会場は愛知県名古屋市千種区の椙山女学園大学国際コミュニケーション学部棟421室とした。講師の宮村優子は40年以上の間「テレビドラマ」の前線で活躍した脚本家で、「アシガール」(NHK、2017年)などの代表作がある。参加したオーディエンスは20名で、実際にオーディエンスがシナリオ創作をしながら、「ドラマ」のメディア表現の実態と変遷を、制作者側の視点から確認しようとする試みであり、「ラジオドラマ」の現代性について鑑みる重要な機会にもなった。 そのほかの実績としては、研究代表者の広瀬正浩が2019年度に執筆した論文の続編的な位置づけとして、音声的な「ドラマ」のメディア表現として「朗読CD」というコンテンツに着目し、小学校・中学校・高等学校の国語教育との関わりから捉えようとする「国語教育における朗読CD:範読の受容から逸脱するもの」(『椙山女学園大学研究論集 人文科学篇』第54号、2023年)を執筆した。
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