A Study of Professional musician in China from the 1976 to the Reform and Opening Policy Period

2022 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 18K00246
• Research Institution: Ritsumeikan University
• Principal Investigator: 長内 優美子 立命館大学, 言語教育センター, 非常勤講師 (80645036)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 中国 / オーケストラ / 改革開放政策

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、中国の管弦楽が文化大革命期の困難な状況から今日の活況に至るまでの経緯を解明するために、当事者のインタビューを中心とするナラティブを収集するものである。申請当時には今日のようにオンラインインタビューが普及しておらず、また対面の距離感によって得られる詳細情報を重視するためもあって対面インタビューを計画していた。
2018年度は北京を訪問し対面聞き取りを実施した。2019年度は成果報告として立命館大学経済学セミナーで研究発表を行い、論文を公表し、また文献資料を収集調査した。2020年度から2022年度までは新型コロナ対策の出入国制限のため代替的にオンラインインタビューを実施し、また並行して下記の点についても研究を進めた。1、中国オーケストラの経営実態についてオーケストラマネジメント研究者と研究会を開き検討した。2、中国への中古楽器輸出について日本の楽器販売業者を訪問しヒアリングを行った。3、コロナ下で公演が制限された中国オーケストラが聴衆との双方向関係を構築できる演奏活動のありかたを模索し動画サイト等に演奏を公開している事例に着目し、これらの演奏動画における聴衆の反応コメント等を調査した。4、中国の楽器店が行っている対面レッスンについてSNSの発信を調査し動向を観測した。5、18年度に北京のオーケストラ関係者、演奏者、教育者を対象に実施したインタビュー集の出版にむけて原稿を準備した。6、作曲家王シンの資料を収集し伝記作成を準備した。7、在日中国人演奏家に対面インタビューを実施した。
計画した対面インタビューは2022年度も実施できなかったが、3，4において感染症対策による封鎖下で演奏団体や音楽教室の運営にいかような影響があったのか記録することができた。中国の音楽産業が新状況に即応する態勢を調査したことは当初目的に沿った研究を側面から補強する意義があったといえよう。