2022 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of Demand for Traditional Crafts in Northern Kyushu
Project/Area Number |
18K00249
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
黒木 宏一 九州産業大学, 経済学部, 准教授 (00618150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 敏典 九州産業大学, 学術研究推進機構, 科研費特任研究員 (10151903)
外園 智史 九州産業大学, 経済学部, 准教授 (40611570)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 伝統的工芸品 / 伝統工芸品 / 消費者意識 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、九州北部地域の指定伝統工芸品のうち陶磁器産業に着目し、消費者のニーズの多様性に着目した分析を試み、当該産業における生産の維持拡大を志向する「新たな需要」の創出に資する新知見を得ることである。この目的を果たすため、本研究は(1)公統計の利用による需要分析、(2)アンケート調査による需要分析の、2つの方法で研究を進めてきた。 2018年度から2021年度までの研究において、(1)統計データによる日本産陶磁器と他国産との代替関係の検討や国内需要構造の分析、(2)アンケートデータによる潜在需要の存在や伝統工芸品を好む(あるいは評価する)消費者の特徴の解明等を進めることができた。研究の成果は、雑誌論文10編、学会発表2回において公表した。(なお、これらの研究成果の概要は、各年度の『科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)実施状況報告書(研究実施状況報告書)』「5.研究実績の概要」を参照されたい) また、2020年度からは、2019年度までに進めてきたアンケート調査による需要分析を補強するためのアンケート調査の実施について、その手法、内容、分析方法等の検討を行った。2022年度は、2021年度までの検討を踏まえた調査を、調査対象指定伝統的工芸品:「小石原焼」「伊万里・有田焼」、対象年齢層:20歳から69歳、対象地域:沖縄を除く九州各県として行うこととし、6月24日から6月30日にインターネットリサーチを用いて実施し、1,078件の回答を取得した。この調査からは、例えば単純集計の結果、次のような傾向が明らかとなった。両伝統的工芸品を「知っているものの、今後(も)当該工芸品を購入したいか否か」について、「伊万里・有田焼」の方が「購入したい」との回答の割合が高かった。なお、取得したデータの分析については、研究期間満了後も継続させる予定である。
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