2019 Fiscal Year Research-status Report
東アジアの一地域としての古代日本における、殯空間での言語表現についての研究
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18K00288
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
遠藤 耕太郎 共立女子大学, 文芸学部, 教授 (50514113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 美智江 流通経済大学, 法学部, 准教授 (40615952)
岡部 隆志 共立女子短期大学, その他部局等, 教授 (50279733) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 喪葬儀礼 / 殯 / 中国少数民族 / 挽歌 / リス族 |
Outline of Annual Research Achievements |
①中国雲南省怒江州瀘水市にて、リス族の喪葬儀礼の現地調査を行なった。リス族の殯においては、哭き歌のほかに死者を死者の世界に送るための葬歌が呪的職能者ビパ及び老年の男性によって歌われる。この葬歌は独唱形式のものと対唱形式のものがあり、今回は、対唱形式の葬歌を実演してもらい、記録した。対唱というのは、ビパが死者の立場に立って、自分はもう死んだので、死者の世界に行くと歌うのに対して、もう一人は、生者の立場に立って、行かせないと死者を引き戻す歌を歌うというものである。死者の魂は母屋を出て、徐々に死者の世界に向かって進んでいき、最後太陽の出るところまで行きつく。 ②リス族の喪葬儀礼については1997~98年に、中国雲南省怒江州瀘水県(現瀘水市)で調査を行なっている。今年度は、その際に実演してもらった独唱形式の葬歌全五首を、音声記号を付し、中国語訳、日本語訳をつけて資料化した。①と合わせて、リス族葬歌の全体を把握したことになる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は中国雲南省での現地調査、国内での資料化をスムーズに行なえた。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、新型コロナウイルスの影響で、中国での現地調査は不可能である。国内での研究として、2019年度の調査で得た録音録画記録を資料化する。この研究において、中国雲南省での現地調査は必須のものであるため、21年度への期間延長を検討している。
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Causes of Carryover |
中国元とのレート換算。次年度の人件費・謝金に充てる。
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Research Products
(3 results)