2019 Fiscal Year Research-status Report
Eco-Criticism and Intercultural Encounters: Anthropomorphic Representation in Modern British and Japanese Iconography
Project/Area Number |
18K00433
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
千森 幹子 早稲田大学, 地域・地域間研究機構, その他(招聘研究員) (20236821)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 比較研究 / カルチュラルスタディーズ / 図像研究 / エコロジー / 表象 / 擬人化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、エコクリティシズムから、1850~1940年代に至る日英(欧米)文学図像における擬人化表象(動物表象は除外)を、文学・美術・社会・科学観・子ども観等から考察する学際・比較研究である。申請者が、平成27~29年度、基盤研究(C)を受けた研究課題「近代日英図像に見るanthropomorphic表象の変遷とエコクリティシズム」の継承発展を目的とする。研究期間は3年。 本研究では、植物や無生物が、日英の子どもの挿絵で、どのように擬人化され、変遷したのか、そこに埋め込まれたエコロジーに対する文化的意味を、創作の過程、日英の擬人化の歴史、技法(描写・構図・空間処理等)、科学観、日英文化交流(文学・美術・思想)から探り、西洋的価値体系における自然観と日本の自然観の位相、人間と自然の対立融合共生の変遷を、比較検証解明することを、目的とする。 本年度の実施研究としては、主に次の4点があげられる。(1)海外調査:英国ケンブリッジ大学図書館、大英図書館等における、1850~1940年代に至る英欧米文学作品における擬人化表象図像の研究調査・資料収集複写 (2)国内調査:国立国会図書館・国立子ども図書館・東京都立多摩図書館・神奈川近代文学館・岡谷市立イルフ童画館などでの国内の図像、とくに「コドモノクニ」などの児童雑誌等の研究調査・資料収集調査(3)イギリスの連携研究者であるイーストアングリア大学クライブ・スコット教授との共同研究と調査。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
4月から秋季までは、順調に推移していたが、本年1月以降のコロナウィールスのパンデミックにより、学会発表や現地調査が思うように行えない、状況にある。
|
Strategy for Future Research Activity |
コロナウィールスのパンデミックが、落ち着いた後、国内海外の調査を、順調に行えるように、努力をしたいが、もしそれがむつかしい場合は、できる範囲内の調査に限定し、現時点までで収集した資料で、ある程度の成果を公表したい。
|
Causes of Carryover |
本年2月3月に予定していた国内・海外調査が、パンデミックのために十分に行えなかったために、次年度分として繰り延べることとなった。 翌年度の国内外の状況を踏まえ、最大限可能な限りの国内及び海外での調査を行う予定である。しかし、それがむつかしい場合は、書籍等の資料購入やデジタル資料のオンライン購入依頼等により研究調査の不足を補い、研究成果発表のための機材(大型コンピューターや高機能カメラなど)や画像処理ソフトなどの購入によって、研究成果の充実を図りたい。
|
Research Products
(4 results)