2018 Fiscal Year Research-status Report
近代以降の「神話」概念の包括的再検討とその社会的意義の解明
Project/Area Number |
18K00506
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
清川 祥恵 神戸大学, 国際文化学研究科, 協力研究員 (50709871)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 貴志 立教大学, 文学部, 教授 (10314783)
植 朗子 神戸大学, 国際文化学研究科, 協力研究員 (20611651)
山下 久夫 金沢学院大学, 文学部, 名誉教授 (40239976) [Withdrawn]
斎藤 英喜 佛教大学, 歴史学部, 教授 (40269692)
南郷 晃子 (中島晃子) 神戸大学, 国際文化学研究科, 学術研究員 (40709812)
大野 順子 摂南大学, 理工学部, 准教授 (50737103)
横道 誠 京都府立大学, 文学部, 准教授 (60516144)
田口 武史 福岡大学, 人文学部, 教授 (70548833)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 神話 / 神話学 / 文学 / 伝承 / 多文化共生 / ナショナリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、2018年4月に刊行された、本課題の出発点となる論集『「神話」を近現代に問う』の合評会を、2018年8月5日に開催するところから、本格的な共同研究の作業を開始した。同著の編著者・執筆者および本課題の分担者・研究協力者を中心に、今後の問題関心および前提となる研究上の意識共有の再確認を行った。とくに、各参加研究者のディシプリンに左右されがちな「神話」概念を統合的に定義することに関しては、さまざまな意見が提出されたが、排斥的な定義に固執せず、慎重に議論を重ねつつ、多様性を内包した形で進めるべきであるという点で改めて合意を得た。 また、2019年1月13日に開催された研究会では、研究協力者である里中俊介氏・上月翔太氏の両名を迎え、それぞれギリシアとローマの古典と「神話」の関係に焦点を当てたご講演を賜り、前述の合評会で明確化された問題点につき、さっそく検討する機会をもうけた。とりわけ、分担者の専門分野ではカバーし切れていない古典の知識についての知見を深める貴重な機会となったとともに、同会では学内外より今回が新規となる多様な専門の研究者の出席があり、質疑応答においてもこれらの新規参加者からの発言が活発であった。これにより、古典をあつかう研究者を中心に、さらなる研究ネットワークの形成・拡大が順調に進められている。 その他、個々の分野での代表者・分担者の活動として、各々の専門分野での学会発表・論文出版などが行われた。2018年6月に仙台にて開催された国際学会・International Association for Comparative Mythologyの大会には代表者と分担者2名が参加して研究発表を行い、比較神話学分野の国際的権威や、日本における主要な神話研究者との意見交換を実施できた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複数人での共同研究のため、個々人の研究上ないし健康上の都合によって予算の執行に計画変更が生じている部分はあるが、全体としては大きな遅れはない。
|
Strategy for Future Research Activity |
複数人での共同研究のため、個々人の研究上ないし健康上の都合によって本年度も当初計画からの若干の変更が予定されている。また、所属の変更に伴う研究分担者の編成にも一部追加が予定されている。しかし、大枠としての推進方策に変更はないので、ひきつづき個々人の研究分野での調査・成果発表を継続しつつ、全体としての意見交換会の場を確保し、緊密に連携しながら進行していく予定である。
|
Causes of Carryover |
参加研究者の健康上の都合ないし他の研究課題の進行との兼ね合いで、執行予定に一部変更が生じたため。
|
Research Products
(14 results)