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2022 Fiscal Year Research-status Report

ヌートカ語アハウザット方言の自然談話データベース構築およびテキスト集の作成

Research Project

Project/Area Number 18K00527
Research InstitutionTokyo University of Foreign Studies

Principal Investigator

中山 久美子  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 研究員 (40401426)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中山 俊秀  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (70334448)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2024-03-31
Keywords危機言語 / アメリカ先住民 / 記述言語学 / ヌートカ語
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、消滅の危機に瀕し研究資料の蓄積も少ないヌートカ語(Nuuchahnulth;ワカシュ語族;カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州)のアハウザット方言を対象として、平成27年度~29年度基盤研究(C)「ヌートカ語アハウザット方言の統合テキストデータベースの構築」の成果であるテキストデータベースを基盤に、さらなる未発表言語資料を処理・分析し、アハウザット方言の言語総合データベースを構築拡充させることを目的とする。
ヌートカ語は、他の北米大陸の先住民と同じく、急速に進む白人社会への同化の流れに置かれ、消滅の危機に瀕する。本データベースでは、研究の成果が言語構造、伝統社会・生活、地域の歴史などに関する研究、および現地コミュニティーでの伝統文化と文化の再活性化に大きく貢献できるよう、データの内容と構造の両面において幅広いニーズを想定した形に作り込んでいる。内容面では、伝説、昔話、歴史的な出来事についての語り、伝統社会・文化・技術・生活様式・しきたりについての解説などを幅広く含む。構造面では、文法分析を加えた自然談話データを、音声データ・語彙集とリンクさせ、従来の文法研究や人類学的研究のみならず、近年急速に重要性を増している自然談話の構造に関する研究や言語再活性化のための教材作成など、幅広い範囲の研究・社会活動に活用できる基礎資料として整える。
昨年度に引き続き今年度も、コロナ禍によりカナダのバンクーバー島などにおける現地調査がかなわず、新たなテキスト・音声データの収集や現地話者による文法や文化的情報の聞き取り調査・確認を進めることはできなかったが、既存のデータに基づいたデータベースの拡充を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

昨年度に引き続き今年度も、コロナ禍によりカナダのバンクーバー島などにおける現地調査がかなわず、新たなテキスト・音声データの収集やすでに分析が進んでいるデータに対する現地話者による文法や文化的情報の聞き取り調査・確認を進めることはできなかったが、既存のデータに基づいたデータベースの拡充を行った。

Strategy for Future Research Activity

今後さらにテキスト資料の処理を進め、最終成果としての完成を視野にテキスト・音声・語彙の各データベースの拡充をはかる。コロナ禍後の状況により可能であれば夏期には文法や文化的情報などに関する聞き取り調査のための現地調査を行う予定である。また、学会やワークショップなどに参加し、他のフィールド言語学者や言語記述・再活性化活動に従事する人々とその成果を共有し、データベースの研究資源としての質的向上に役立てていく予定である。

Causes of Carryover

昨年度に引き続き今年度もコロナ状況下のため、夏期に予定していた現地調査を行うことができなかった。状況を見極めつつ、2023年度中に、可能であればデータ確認および文法や文化的情報の聞き取りのためにカナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバー島における現地調査を行い、また、国際的な学会やワークショップなどに参加して、他のフィールド言語学者や言語記述・再活性化活動に従事する人々とその成果を共有し、データベースの研究資源としての質的向上に役立てていく予定である。

  • Research Products

    (5 results)

All 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 変化・変異・進化の事実に向き合う種々の言語理論 ― 必要なのは対立か,対話か,連携か ―2022

    • Author(s)
      小川芳樹, 中山俊秀
    • Journal Title

      小川芳樹, 中山俊秀編『コーパスからわかる言語変化・変異と言語理論3 』

      Volume: 1 Pages: 1-28

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 言語の多様性が教えてくれること:言語システムの動的性質と文脈依存的性質2022

    • Author(s)
      中山俊秀
    • Journal Title

      日本音響学会第148回研究発表会論文集

      Volume: 1 Pages: -

  • [Presentation] 文法体系の拡張:逸脱構文の発達事例から考える2022

    • Author(s)
      中山俊秀
    • Organizer
      東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同利用・共同研究課題「理論言語学と言語類型論と計量言語学の対話にもとづく言語変化・変異メカニズムの探求」2022年度第2回研究会
  • [Presentation] 言語の多様性が教えてくれること:言語システムの動的性質と文脈依存的性質2022

    • Author(s)
      中山俊秀
    • Organizer
      日本音響学会第148回研究発表会
    • Invited
  • [Book] コーパスからわかる言語変化・変異と言語理論32022

    • Author(s)
      小川芳樹, 中山俊秀
    • Total Pages
      445
    • Publisher
      開拓社
    • ISBN
      978-4-7589-2377-4

URL: 

Published: 2023-12-25  

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