2020 Fiscal Year Research-status Report
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18K00533
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
千田 俊太郎 京都大学, 文学研究科, 教授 (90464213)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | パプア諸語 / ドム語 / シンブー |
Outline of Annual Research Achievements |
既存のデータに基づきドム語の數詞とオセアニアの少數言語の實態に關する研究を行つた。ドム語の數詞については主として1を表はす複數の表現形式の用法について、平行する表現や特徴的な用例を收集し、形式群の語としてのステータスや他の數量表現との意味上・形式上の類似についての知見をまとめた。2萬人の話者を擁し、ニューギニアにおいて話者人口の多い部類に屬するドム語がいかなる意味において少數言語と言へるのか、また言語接觸状況下で數表現が借用に蝕まれやすい領域であるといふ點についての考察を行つた。ドム語の存在表現についての資料を整理し、口頭發表を行つた。 本研究課題は新資料の收集に基づく研究の遂行を前提としてゐるが、新型コロナウイルス感染状況の惡化により現地調査を行なふことができなかつた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究課題は新資料の收集に基づく研究の遂行を前提としてゐるが、新型コロナウイルス感染状況の惡化により現地調査を行なふことができなかつた。
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Strategy for Future Research Activity |
ニューギニアの奧地の人々とのコンタクトは現地調査によるほかはない。世界的な感染症のリスクがなくなるまでは、既存のデータを見直しながら研究を推進することになる。本課題で目標としてゐた海外フィールドワークによる新資料の入手については見通しが立つてをらず、種々の計劃変更の方策を檢討中であるが、本來の研 究計劃と同等の成果を出すためには期間の延長が必要になる可能性が高い。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の蔓延により、本課題で行なふべき現地調査が行へなかつた。
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