2023 Fiscal Year Annual Research Report
A Cross-Linguistic Analysis on Nominalization and Complementation: A Special Focus on Central Alaskan Yup'ik
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18K00534
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田村 幸誠 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 准教授 (30397517)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ユピック・エスキモー語 / 体言化(nominalization) / 文法 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年間コロナウイルスのため遂行することができなかった、アラスカでの調査を要約2024年3月19日から27日にかけて短い間であったが、アラスカ州べセル、およびアンカレッジでようやく行うことができた。本研究テーマの文法項目に関して、元アラスカ大学講師でユピック・エスキモー語母語話者である、John Topetlook氏、Oscar Alexie 氏の協力をもとに行なった。既存の文法項目を発展させる点など中心に録音等も行うことができた。コロナウイルスによる遅延のため本科研の交付中にはその研究成果を発表することは残念ながらできないが、来年度から論文化し公表していきたいと考える。またそれに先立ち、5月にシカゴ大学で開かれた学会 (Chicago Linguistic Society) に参加し、そこで行われた北方言語の特集を聞き最新の理論がどのようなものであるのか情報収集に努めた。私自身は現地調査ができなかった時期にエスキモー語との並行関係を調べるために始めた日本語をテーマにした研究発表を行なった(松浦幸祐氏との共同発表)。科研最終年度ということに関して、本科研を通じて得られたデータの保存方法に関して、今後自分自身が使うだけでなく、広く他の研究者とも共有できるようにする必要がある。この分野での第一人者であるブリテッシュ・コロンビア大学のMark Turin 教授に2日間にわたってデータとデジタル化に関して示唆いただくと同時に、他の地域との共通点と差異に関して今後のフィールド調査のあり方に関することも含めて議論を行なった。
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