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2019 Fiscal Year Research-status Report

Generative Grammatical Study on Possibilities and Elaborations on the MERGE operation in the Minimalist Program

Research Project

Project/Area Number 18K00543
Research InstitutionTohoku Gakuin University

Principal Investigator

豊島 孝之  東北学院大学, 文学部, 教授 (40311857)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords生成文法 / 極小主義 / 併合 / 大併合 / 集合 / 順序対
Outline of Annual Research Achievements

2年目の令和元年度(平成31年度)は、初年度である昨年度に続き、研究実施計画にあげた関連テーマの研究会に参加し、最新の「大併合」(MERGE)操作の仕組みを精緻化するための前提条件を他の参加者と討議することにより、形式的定義へ向けての研究を行った。
その中で、現在の「大併合」(MERGE)操作の枠組みでも、いわゆる付加部を生成する「対併合」(pair-Merge)操作は、通常の集合構造を生成する「集合併合」(set-Merge)操作とは異なる定義が必要であり、「大併合」(MERGE)操作にも2種を認めなければならず、真の極小主義的統一には達していないことが確認された。
春にUCLAで開催された連続講義で、Chomskyは依存関係を持つ複数の付加部を、依存対象と付加部の順序対の列とし、ヒルベルトのイプシロン演算により構造内に導入することを示唆しているが、これは通常の「集合併合」(set-Merge)操作により生成される集合構造とは別次元に「付加」されることになり、統語構造の線状化までに同次元化 (SIMPL) する旧モデルと同様、「大併合」(MERGE)操作以外に付加部導入操作と同次元化 (SIMPL) という異なる2種の操作を仮定せねばならず、より複雑な機構となってしまう。
これに対し、Omune (2018a, b) では順序対がクラトフスキー簡略定義により集合へ還元表記できることに着目し、統語構造においても「集合併合」(set-Merge)操作を連続適用することにより、順序対と等価の階層集合が生成されることにより、「対併合」(pair-Merge)操作の廃棄を主張しているが、これは「大併合」(MERGE)操作の枠組みにも拡張できる可能性があることが見えてきた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

慶應義塾大学言語文化研究所の北原久嗣氏が主催する研究会に参加し、日本英語学会国際春季フォーラム2019において、同研究会から有志が発表を行うにあたり、その準備のための討議を中心的に行なった。
また、「大併合」(MERGE)操作の枠組みにおいて、「順序対」型「大併合」(Pair-MERGE)操作を「集合」型「大併合」(Set-MERGE)操作に最定義する方向性を得ており、その内容については、慶應義塾大学言語文化研究所主催の慶應言語学コロキアムで口頭発表するなど、おおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

当該研究の最終年度となる次年度は、「順序対」型「大併合」(Pair-MERGE)を「集合」型「大併合」(Set-MERGE)に還元する方向で、その際に問題となってくる、いわゆる主要部移動現象と構造ラベル付けの問題について理論構築、及び経験的実証研究を進めてゆく計画であるが、最近爆発的に拡大しはじめた新型コロナウィルス感染症により国内外の学会や研究会が延期、または中止に追い込まれており、終息の目処も立たないため、主に研究会メンバーとの電子メールによるやりとりや、文献ベースでの研究が中心となり、予定していた内外での学会発表などは見込めそうにない。

Causes of Carryover

今年度計画していた研究相談のための複数回の国外出張は、先方との都合が折り合えず、予定回数に達しなかったため、外国旅費は次年度に繰り越すこととなった。
また、老朽化したパソコンを償却廃棄し、新機種に更新する計画であったが、購入検討していた新モデルの発売が先送りとなり、現有機でもなんとか論文執筆レベルの作業は可能であったため、新規パソコンの購入も次年度に繰り越すこととなった。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019

All Presentation (2 results) (of which Invited: 2 results)

  • [Presentation] 生成文法理論:モデルの変遷とその理論的根拠2019

    • Author(s)
      北原久嗣、大石正幸、野村昌司、大宗純、豊島孝之
    • Organizer
      北海道大学言語学コロキアム
    • Invited
  • [Presentation] MERGE and Language Design2019

    • Author(s)
      北原久嗣・豊島孝之
    • Organizer
      慶應言語学コロキアム
    • Invited

URL: 

Published: 2021-01-27  

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