2019 Fiscal Year Research-status Report
East Bodish諸語の言語実態・言語変化・言語変容
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18K00565
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西田 文信 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (40364905)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 記述言語学 / 歴史言語学 / 危機言語 / ブータン王国 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度の研究を継続し、現地調査と6回の口頭発表を行った。 現地調査については、2020年9月ブータン王国トンサ県とブムタン県にて実施した。トンサ県のマンデビ語ツァンカ方言及びブムタン県のブムタン語ウラ方言、チュメ方言、タン方言、ブムタン方言を調査した。マンデビ語ツァンカ方言については文例や語彙の補充を行った。ブムタン語の諸方言は2018年から2019年に行った調査の継続で、高級語彙の補充と基礎文例500例程度を採集した。ブムタン方言の調査は今後更にデータの整理を進め、これらの言語がEast Bodishにおける言語的位置に関する分析を進めていく予定である。 口頭発表に関しては、これまでの研究成果を発表した。日本ブータン学会第3回大会にて「ゾンカ語とシッキム語の言語的距離について」、The 19th International Congress of Phonetic Sciencesにて「An acoustic and articulatory study of Denjonke fricatives」、日本南アジア学会第32回全国大会にて「ブータンの言語政策ーゾンカを巡る現状と課題ー」と題してそれぞれ発表した。 また、2019年8月から9月にかけて開催された東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所主催の言語研修にてゾンカ語講師を担当したが、その教材開発と授業実施のために、これまでの研究の蓄積を応用することができたのは幸いであった。 ブータン王国言語研究機関であるDzongkha Development Commissionの研究員とも研究討議を重ねた。これらは本年度中に論文にまとめることはできなかったが、研究を継続し、順次研究論文として公開する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本課題の対象とする言語の現地調査はスムーズに行え、また現地の研究機関による専門知識の提供を多く受けられたため、当初の予定よりも進展したと言える。海外在住の研究者とも頻繁に連絡を取り、最新の知見を受けられる体制が整っている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も現地調査を引き続き行い、より多くの文法資料の記述と分析を進めると同時に、本科研関係の論文の作成と口頭発表を行う予定である。 夏期にヒマラヤ諸語の研究者との研究討論会を行い、今後の研究課題の明確化とドキュメンテーションの具体的方法や通時的研究の諸問題について討論する予定である。 今後の情勢により現地調査が困難であると判断した場合は、ビデオ会議システムやその他の媒体を用いての調査、及び収集したデータの複数の方法での統計的処理を行う予定である。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] 開篇2019
Author(s)
西田文信
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Journal Title
現代香港粤語における上声の変異について―同一話者の経年調査の結果から―
Volume: 37
Pages: 292-298
Peer Reviewed
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