2021 Fiscal Year Research-status Report
動詞の他動性に関するチュクチ語とモンゴル語の比較対照研究
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18K00569
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
呉人 徳司 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (40302898)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 言語学 / チュクチ語 / モンゴル諸語 / 動詞の他動性 / 自動詞 / 他動詞 / 逆受動 / 逆使役 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度はコロナウイルス感染拡大の影響を受け、前年度と状況は同じく海外に行き、現地調査を実施することが全く出来なかったが、海外の研究者と協力し、これまで収集した資料の整理と分析を進め、研究の成果として三冊の本を出版した。詳しくは以下の通りです。 1.チュクチ語について、伝統衣装に関する語彙を整理し、フランス語、英語、ロシア語訳をつけ、自身が編集した北東アジア諸言語のドキュメンテーションに関する本の内容の一部として出版した。 2.モンゴル語に関して言えば、モンゴル国と中国の研究者と共同でモンゴル語オイラト方言に資料の整理と分析を中心に研究を行ない、オイラド・モンゴルのトド文字と伝統文化に関する2冊の本を出版した。 3.コロナウイルス感染の脅威により、2021年度も海外に出かけ、国際学会で発表することができなかったが、中国とロシアの大学が開催したオンライン方式の国際会議に参加し、二回研究発表を行なった。 4. 中国の言語学の百科事典の編集に携わり、北方諸言語の動詞の他動性、受け身と使役、逆使役などに関する記述についてアドバイスし、いくつかの項目の執筆を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度は本研究課題の最終年度になったが、コロナウイルス感染拡大により、研究対象国であるロシア、中国、モンゴル国に行き、現地調査を実施ことは全く出来なかった。そのため、研究のまとめをする上で大変重要である一次資料の収集ができず、満足できる研究成果をあげることは出来なかった。従って、本研究課題を一年延長せざるを得ない状況になった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は一年延長されたので、2022年度は最終年度になるが、コロナウイルス感染が まだ完全に収まらない状況の中、海外における現地調査はまた大変限定的になることが予想される。言語調査研究の対象国である中国に加え、ロシアの政治状況(ウクライナ情勢)により、現地調査を実施することは不可能である。 モンゴル語に関する研究を行なうために、夏以降にモンゴル国に行き、現地調査を実施すること可能になったので、モンゴル語の西部地域に行き、現地調査を実施し、モンゴル語の動詞の多動性に関する研究を総括するある程度進めるは全く出来なかった。そのため、研究のまとめを予定である。 研究課題に掲げているチュクチ語の関しては、2022年度は現地調査を実施できないため、今まで収集した資料を精査し、研究のまとめることにならざる得ない。
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Causes of Carryover |
昨年度はコロナウイルス感染の拡大により、海外に出かけ、現地調査を実施することが全くできなかったので、研究期間を延長し、予定されていた助成金を次年度に回すしかなかったのである。従って、2022年度は助成金の二年分を使用し、研究のまとめをする予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Book] トド文字文献資料2022
Author(s)
呉人徳司 & O. Ochirbat
Total Pages
187
Publisher
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
ISBN
978-4-86337-378-5
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