2021 Fiscal Year Research-status Report
消滅危機にあるヴァヌアツ無文字言語の解明と辞書編纂
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18K00579
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内藤 真帆 東北大学, 文学研究科, 准教授 (00784505)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ヴァヌアツ / 消滅危機言語 |
Outline of Annual Research Achievements |
南太平洋に位置するヴァヌアツ共和国は83の島々からなり、そこでは約30万人に文字を持たない100あまりの現地語が話されている。本研究が対象とするツツバ語はそのうちのひとつで、ツツバ島でおよそ500人に話される北・中央ヴァヌアツ諸語に属する言語である。 本研究は、当言語およびその同族の言語を現地調査し、ツツバ語の言語特徴を明らかにするとともに、ツツバ語を含む3言語辞書の作成をめざすものである。本年度は、新型コロナウイルスの感染拡大により、調査を予定していたヴァヌアツ共和国への渡航が叶わなかった。そのためツツバ語の現地調査をおこなうことができず、辞書項目のネイティブチェックと、それに伴い必要となる言語データの追加収集は困難であった。実施を予定していたネイティブチェックは主に辞書項目の①儀礼と結婚式に関するもの、②海洋生物・植物の名称に関するものである。 上記の状況を踏まえ、①については周辺言語の記述を探して調査事項を追加し、②についてはオセアニア地域の海洋生物・植物についての書物やオーストロネシア語族の辞書を参考にし、ネイティブチェックで確認すべき事象を絞り込んだ。さらにこうした他文献を用いた絞り込みの中で、追加で調べる必要のある事象を特定し、次回の調査のための調査票を作成した。また、これまでに得られているデータを再分析し、辞書項目を増やすとともに、既に作成した辞書項目の記述をより詳しく加筆し、類語とのちがいを明瞭にした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大により現地調査が叶わず、当初予定していた通りに研究を進めることができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、現地調査が可能になった時には、現在作成している辞書項目のネイティブチェックを行う。現地調査が引き続き困難な時には、ツツバ語の周辺言語の記述や辞書をもとに、既に作成した辞書項目について詳細な記述をめざす。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じたのは、新型コロナウイルスの感染拡大により、当初予定していた海外調査が叶わなったためである。次年度は、渡航が可能であれば現地調査を実施し、可能でない場合はこれを必要な文献等の購入にあてる。
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