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2019 Fiscal Year Research-status Report

表現媒体としての問答テキストの系譜から見る近代西洋人の官話研究

Research Project

Project/Area Number 18K00591
Research InstitutionAichi University

Principal Investigator

塩山 正純  愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (10329592)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 朱 鳳  京都ノートルダム女子大学, 国際言語文化学部, 教授 (00388068)
伊伏 啓子  北陸大学, 国際コミュニケーション学部, 講師 (40759841)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords近代中国語 / 近代西洋人の中国語研究 / 官話 / 問答テキスト / キリスト教宣教師
Outline of Annual Research Achievements

個別の研究業績については、別に挙げた通りであるが、2019年度は、メンバー3名全員が5月にドイツ・エアランゲン大学で開催された東アジア文化交渉学会第11回年次大会、10月に中国・北京外国語大学で開催された言語接触与文化変遷国際学術検討会 ji(文字化け回避のためピンイン) 世界漢語教育史研究学会第11届年会の2つの学会で口頭報告を行なった。前者では、1名が来華キリスト教宣教師による問答テキストの(カトリックからプロテスタントに至る)系譜の典型例である《拜客訓示》の語彙的特徴の継承性の概略をまとめ、2名が本研究課題の周縁の事象である西洋人の中国語の品詞認識に関するテーマで、19世紀の西洋人研究者による中国語研究資料から19世紀前半の西洋人の中国語の品詞認識の変遷について、形容詞と介詞を対象に当該半世紀における研究の発展と認識の変化のプロセスを指摘した。さらに代表者と分担者のうち1名は、中国・北京外国語大学で開催された四百年来東西方語言互動研究ーー第二届近代東西語言接触研究学術会議にてイギリス人キリスト教宣教師グリフィス・ジョン、クロフォードの著作とされる問答テキストについて、その官話の文体的特徴について報告した。この他、分担者1名の研究論文が中国の査読付専門誌『国際漢学』に掲載された。
また、上記の各成果を発表するための考察用データとして、各対象資料の電子テキスト化もそれぞれ行なっており、その蓄積も本課題による成果の一部であると言える。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

「研究実績の概要」欄でも記述したように、2019年度の研究活動では、メンバー全員がドイツ(ニュルンベルク)、中国(北京)で開催された複数の国際シンポジウムで成果を口頭報告することができた。また、分担者1名の論文が査読付専門誌に掲載され、さらに出版前ではあるもののメンバーが各1本の研究論文を中国・商務印書館から刊行される論文集に投稿済みであることから、おおむね順調に進捗したと考えている。一方で、年明け以降の新型コロナウイルス感染症流行の影響で、所属先が海外渡航を禁止したために、2件の資料調査と、1件の国際シンポジウムでの報告がそれぞれ中止となり、不可抗力の事態ではあるものの、進捗に若干の影響が出たことは否めない。

Strategy for Future Research Activity

新型コロナウイルス感染症流行の影響が続いていることにより、メンバー3名とも昨年度中にエントリーして発表査読を通過して5月に予定していた国際シンポジウムでの報告が無期延期となっている。これについてはすでに考察の大枠が定まっていることから、延期により得られた時間的な余裕により、各自さらに内容に関する再検証の作業を行なっていることである。
また、当初予定していた代表者による6月の海外資料調査も、同じくコロナの影響で所属先より海外への渡航が禁止されたことにより一旦ペンディングの状態になっているが、これについても、すでに調査対象と範囲については事前準備が整っているので、禁止措置が緩和されたタイミングで行うこととする。同じく海外渡航を伴うものでは、8月の欧州での学会もすでに発表査読を通過しているものの、開催の有無がまだ確定的ではなく、成果発表の機会が予定どおり得られるか、はなんとも言えない状況である。
このように、移動を伴う研究活動の実現可能性については目下、流動的な要素が多いために、可能な状態になった時に直ぐ動けるように継続的に準備を整えておくこととする。一方で、移動を伴わない研究活動については、従前より現地調査で入手した原点資料のデータ入力作業は可能なかぎり継続的に行なっていることから、今年度についても同様に作業を続ける予定である。また、研究論文での成果発表については、3名のメンバーともに、すでに複数の研究雑誌、研究論文集に執筆エントリーを行なっており、順調に行けば、複数の成果が年度末に公開できるはずである。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症流行の影響により、所属先が海外渡航を禁止したため予定していた海外資料調査を中止したことと、海外で開催が予定されていた国際シンポジウムが無期延期となり、報告出張が実施できなかったため。

  • Research Products

    (9 results)

All 2019

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (8 results) (of which Int'l Joint Research: 8 results)

  • [Journal Article] 《蘭英漢字典》抄本考証2019

    • Author(s)
      朱鳳
    • Journal Title

      国際漢学

      Volume: 4 Pages: 174-181

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 関於西洋学者対漢語介詞的分析ー管窺19世紀上半葉西洋学者漢語詞類認識進程2019

    • Author(s)
      塩山正純
    • Organizer
      東アジア文化交渉学会第11回年次大会
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 基督教問答書的文体ー以楊格非的両種《真道入門問答》為例ー2019

    • Author(s)
      塩山正純
    • Organizer
      語言接触与文化変遷国際学術検討会ji世界漢語教育史研究学会第11届年会
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 近代西洋伝教士的中文“文体”観簡析ー以楊格非的漢訳為例ー2019

    • Author(s)
      塩山正純
    • Organizer
      四百年来東西方語言互動研究ー第二届近代東西語言接触研究学術会議
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] Dialogues Chinois-Latins与《拝客訓示》2019

    • Author(s)
      朱鳳
    • Organizer
      東アジア文化交渉学会第11回年次大会
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 宣教士著作中的上海方言ー以《地理志問答》為資料2019

    • Author(s)
      朱鳳
    • Organizer
      語言接触与文化変遷国際学術検討会ji世界漢語教育史研究学会第11届年会
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 早期西方人的漢語研究ー19世紀上半葉西方人如何理解漢語形容詞2019

    • Author(s)
      伊伏啓子
    • Organizer
      東アジア文化交渉学会第11回年次大会
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 19世紀漢語教義問答資料の語言ー以《小問答》(1874)為例ー2019

    • Author(s)
      伊伏啓子
    • Organizer
      語言接触与文化変遷国際学術検討会ji世界漢語教育史研究学会第11届年会
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 《小問答》(1874)的漢語ー19世紀西方伝教士問答資料研究ー2019

    • Author(s)
      伊伏啓子
    • Organizer
      四百年来東西方語言互動研究ー第二届近代東西語言接触研究学術会議
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2021-01-27  

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