2021 Fiscal Year Research-status Report
Understanding narrow syntax as the core of the language organ: Toward its further minimization and simplification
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18K00592
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
野村 昌司 中京大学, 国際学部, 教授 (60410619)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | MERGE / FORMSEQUENCE / Head Movement / pair-Merge / Chomsky |
Outline of Annual Research Achievements |
全世界で蔓延しているコロナウイルスの猛威は、2021年度も大学業務に著しく影響を及ぼした。研究代表者は、所属する中京大学が2020年度に発足した国際学部で副学部長を務めており、2021年度も2020年度に引き続き、学部の様々な計画変更による業務に奔走することとなった。従って2021年度も報告できる特段の研究実績はないが、2021年度中にNoam Chomsky氏による研究に進展があり、本研究が目指すpair-Mergeによらない'head-movement'の研究に関し、また新たな方向性が示されたため、2020年度に収集した研究資料及び2021年度に新たに出版されたChomsky氏の論文をもとに、2022年5月に行われる日本英文学会シンポジアにて発表することとなっている。補助事業期間延長の承認申請を行い、2022年度も研究を継続、本研究課題の総括を行うこととなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究実績の概要で述べたように、2021年度も1年の大半をコロナ対応におわれることとなったため、補助事業期間延長の承認申請を行い、2022年度も本研究課題を継続して行うこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年9月に行われた日本言語学会でChomsky氏がpair-Mergeに代わる新たな操作FORMSEQUENCEを提案し、Chomsky (2021)でHead-movementに関する研究の方向性についても言及した。これは本研究の今後の方向性にも影響を及ぼす研究であった。2022年度は、まず5月に行われる日本英文学会にて、Chomsky (2021)の枠組みで、pair-Mergeを廃した新しいHead-movementの分析を発表する。そこではこれまでのようなhead-to-head movementではなく、単純併合を用いた分析を提案んする。そこから更に発展させ、Saito (2011)で提案された複合体{R, {v*, {T, C)))を生成してから派生を構築していく分析を取り入れた分析を検証し、近代理論言語学における主要部移動研究の総括を行う。
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Causes of Carryover |
進捗状況にも記載したが、2021年度もまた大半をコロナ対応に追われ、また国際学会・フィールドワーク等による出張も行えず、研究費使用機会が著しく少なかったためである。よって補助事業を更に1年延長した。国際学会出張が可能となっていれば、出張費として使用、また研究会・国際学会も未だオンラインでの開催が多いため、万全のネット環境、 PC環境を整備し、どのような状況下においても研究成果をあげられるよう努める。研究資料についてもこれまでの主要部移動研究に関連する資料を可能な限り集め、2022年度に総括を行う予定である。
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Research Products
(1 results)