2022 Fiscal Year Research-status Report
対話性と響鳴に基づく伝達言語の発話構築と認知のメカニズム:認知語用論的研究
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18K00593
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
崎田 智子 同志社大学, グローバル地域文化学部, 教授 (10329956)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 発話構築 / 認知 / 対話性 / 伝達 / 響鳴 / 認知語用論 / 対話統語論 |
Outline of Annual Research Achievements |
伝達言語の発話構築と認知のメカニズムを解明するために、以下の二つの観点から研究を行った。 第一に、自然な会話におけるイントネーションユニット(Chafe 1994)と認知の制約、情報の流れについて引き続き分析を進めた。特に情報処理のための注意の焦点の観点から、イントネーションユニットにそった認知モデル(2008)の展開を図式化したが、新旧情報に対応しながら、概念構造の更新が、重複しながら連鎖的に生じている状況を明らかにした。従来の文単位での認知モデルから、談話の流れを含めて複数話者間の対話の展開の背後にある認知のメカニズムの分析へと視点を移し、ダイナミックな言語運用の説明を試みた。また、伝達情報の強固化と長期記憶への移行についても考察を行なった。 第二に、対照言語的視点を取り入れて複数言語における語りの調査を開始した。特に、語りにみられる認知、響鳴、スタンス、間主観性、に焦点を当て、統語的・語彙的側面を分析した。英語、イタリア語、日本語、マレーシア語話者の語りにおけるスタンスを調査し、話者が感情的に関与する状況の解釈が伝達言語でどのように表現されるかを比較した。対話統語論の枠組みで特に語彙的および構文的響鳴のメカニズムに関連する、話者の感情的および道徳的スタンスを分析した。対話に表出する発話者と登場人物と聞き手の三様のスタンスが、間主観性とダイナミックに作用して、伝達の中で現在と過去を統合していくメカニズムを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍によりフィールドワーク中断を余儀なくされて2年以上の遅れが発生していた。遅れを十分に取り戻すには未だ至っていない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者とオンラインでのミーティングを併用しながら、データ収集を進める予定である。本年度は最終年度であるため、データ分析のまとめを行い、成果発表の準備を行う。
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Causes of Carryover |
コロナ禍によりフィールドワーク中断を余儀なくされて2年以上の遅れが発生していた。遅れを十分に取り戻すには未だ至っていない状況であった。 次年度に、データ収集・分析を進め、研究成果のまとめも行う。
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Research Products
(4 results)