2022 Fiscal Year Annual Research Report
Textual coherence and conceptual expansion of nominals
Project/Area Number |
18K00646
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 禎之 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (90233329)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 因果関係 / 従属接続詞 / コーパス / 等位接続 / 対照言語学 |
Outline of Annual Research Achievements |
因果関係文脈において例外的に語彙概念拡張が認可されうるという事実に関連して、because X構文の調査を行ってきたが、その調査の過程で、これまで辞書類などでもほとんど言及されていないbecauseを等位接続詞として利用する名詞句構造の存在に気づくことになり、この構造が何故認可されうるのか、という謎について考察することとなった。当初の調査予定の内容とは異なる問題ではあったが、辞書類や他の研究者の調査内容などを確認しても、取り上げられていない問題と思われたことから、調査を続けていくと、因果関係解釈に用いられる接続詞にはこの構造は可能であるが、時間関係の接続詞には用いられないという事実も判明したので、この相違が何によって生じるのかを考察し、3つの観点から論じた。ここまでが昨年の調査内容であったが、今年は日本語の接続表現に関して、英語に認められるような例外的な等位構造が認可されうるのか、という問題について調査・検討した。結論から言うと、日本語と英語の接続表現には多くの相違点が認められ、英語における例外的な等位接続構造は、日本語においては認められない。英語における等位接続と従属接続の違いをそのまま日本語の接続表現に当てはめて考えることはできず、日本語に関しては英語とは異なる接続構造の特徴や機能が認められるため、英語においては「例外的」と思われた現象が、日本語においては「例外的」と考える必要はないものであると結論づけることになった。この調査内容については、待兼山論叢56号において公表した。 現在は、その後の調査として、フランス語とドイツ語に関しての調査を行っており、英語との相違点について検討していく予定である。
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Research Products
(1 results)