2022 Fiscal Year Research-status Report
Creating French-English Bilingual Parallel Digital Edition of Ancrene Wisse for Lexical Comparison of French and English
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18K00648
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
谷 明信 関西学院大学, 教育学部, 教授 (90236670)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Ancrene Wisse / パラレルテキスト / フランス語借用語 / 二項句 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は本研究の5年目の完成年度の予定であったが、コロナ禍の3年間の影響が大きく、2021年度と比較して進んでいない。 当初は作成した電子版パラレルテキストにより、英仏両言語写本間の語彙、特に英語版での本来語の接辞付きの複合動詞、フランス語借用語、 機能語(特に前置詞)、および両言語版での二項句(binomials)について、発表を行う予定であった。しかしながら、コロナ禍の影響により、本来予定していた作業を完了できていない。 本年度は、完成したパラレルコーパスの修正作業とデータベースへの情報追加と分析作業を行った。上述の作業のうち、二項句の調査についてはデータ処理を完了し比較対照をおこなった。2021年度に報告したように、(1) 英語版の二項句がフランス語版の二項句とandとetを除いて対応する場合、(2) 英語の二項句の英語本来語要素が二語とも、あるいは一語のみ意味的に対応するフランス語の二項句になっている場合、また、(3) 英語版の二項句がフランス語版では一語で表現される場合、(4) 逆に 英語版の一語がフランス語版では二項句に対応する場合が見られ、2022年度はこの数量化をしようとしたが、写本間の対応をどのように処理すべきかという問題で行き詰まった。そのため、写本間の問題を再度考慮するため、この問題については一旦作業を中止した。 ただし、研究を進めるために、二項句以外の調査項目である、本来語の接辞付きの複合動詞、フランス語借用語、 前置詞の対応関係の調査をパラレルテキストにより進め、データ集め自体は終わりつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年4月の異動と3年間のコロナの影響によるオンライン授業の影響と、対面授業への移行による授業準備の変化に伴い、多くの時間をさかれたため、当該研究に十分な時間を割くことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
写本間の違いをどのように数量的に示すのかを考えた上で、2023年度中に二項句とフランス語借用語に関する論文作成を行い、発表する。さらに、英仏版での語彙比較、英語版での本来語の接辞付きの複合動詞の考察を行い、論文化を進める。 また、最終年度を2023年度まで延長して、上記課題に関するの論文を作成する。これにより、当初の計画の遅れを取り戻す努力をする。
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Causes of Carryover |
当初計画よりも研究遂行が遅れており、研究費を利用できていない。また、海外に渡航し発表する予定も、コロナ禍で困難であったためである。 使用計画に関しては、英国に赴き、当該研究と関係する研究者の元を訪れ、研究成果について議論する。
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