2019 Fiscal Year Research-status Report
所格交替の共時的・通時的発達に関する構文文法的研究
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18K00677
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
石崎 保明 南山大学, 外国語教育センター, 教授 (30367859)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 所格交替 / 構文文法 / 認知言語学 / 文法化 / 語彙化 / 構文化 / 用法基盤モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、これまで議論されることのなかった所格交替(locative alternation)に含まれる動詞およびそれが生起する構文の通時的な発達状況を 明らかにすること、および、その通時的変化を、認知言語学・構文文法理論の視点から説明することにより、従来の文法化・語彙化の研究に対する構文(変)化 の位置づけを明確にし、構文(変)化理論に対して実質的な貢献を図ることである。 採択期間の2年目となる19年度は、18年度に行った言語事実の発掘をさらに進めるとともに、それらの理論化を行った。具体的には、所格交替を許す動詞(群)の中でも代表的なそれであるload、smear、sprayに対して、文法化や語彙化、構文化といった理論的枠組みの中でそれらの歴史的発達を考察した。その研究成果の一部は、オランダのJohn Benjamins社から出版されたLate Modern English: Novel encounters,"の中で、“A diachronic constructional analysis of locative alternation in English: with particular attention to load and spray”( pp.144-163)という論文として公表された。 現在のところ、所格交替を許す動詞の調査範囲をさらに拡大し、通時的構文文法との関係で分析を進めている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は言語事実の発掘と言語変化に対する理論研究の2つに大別されるが、今年度は昨年度に発掘した言語事実の理論化を中心に行った。所格交替を許す動詞は比較的多い が、その中でも代表的とされるloadとsprayの歴史的発達を海外の書籍で発表できたこともあり、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、load、smear、spray以外の所格交替を許す動詞の歴史的発達に研究対象を拡大し、それらの動詞と構文との関係について、分析を試みていく。加えて、通時的構文文法理論の理論的精緻化を目指す観点から、文法化や語彙化と通時的構文文法との理論的整合性を検討し、得られた言語事実に対して、さらに深く、理論的考察を行っていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
当該年度ではコンピューターの購入を予定していたが、その購入のタイミングを逸してしまったため、翌年度での購入を予定している。
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Research Products
(2 results)