2022 Fiscal Year Annual Research Report
Longitudinal Study on Career Development and Interpersonal Relationships of Former International Student Employees in Japanese Companies.
Project/Area Number |
18K00692
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare |
Principal Investigator |
内藤 伊都子 東京福祉大学, 教育学部, 教授 (90569708)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 異文化でのキャリア形成 / 職場の対人関係 / 元留学生 / 外国人社員 / 縦断研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的と計画:本研究は、日本で正規雇用として就労している元留学生を対象に、異文化環境の職場での対人関係や日本でのキャリアデザイン等の変化を明らかにすることを目的としていた。変化を検証するために、在学中の就職活動から実際の就職後約2年間に渡って同一の調査協力者にそれぞれ5回のインタビュー調査および質問紙調査を実施し、追跡データを得る縦断研究であった。最初の調査が採択直後の4月から5月に予定されていたが、研究倫理審査の承認を得てから予算執行となったため、調査時期がそれぞれ1年ずつ後ろ倒しになったものの、予定していた調査はすべて計画通りに実施できた。 2022年度については、インタビュー調査と質問紙調査を実施し、学会での口頭発表とジャーナルへの論文投稿が掲載に至った。具体的には次の通りである。調査:4月から5月にかけて、これまでと同一の調査協力者15名にインタビュー調査および質問紙調査を実施した。口頭発表:11月に開催された日本比較生活文化学会第38回研究発表大会で、質問紙調査の同僚との開示行動の部分について口頭発表をした。論文掲載:口頭発表内容に2022年の調査データを追加し、さらに非言語行動を加えた分析結果を投稿した。その結果、2023年3月発行の日本比較生活文化学会『比較生活文化研究』第29号に掲載された。 意義・重要性:人間を情報源とする研究において、長期にわたる追跡調査は極めて困難であるが、本研究では前述したように、元留学生の日本での対人関係やキャリア形成の変化を検証するために、同一の調査協力者に複数回の追跡調査を実施し縦断データを得た。また、インタビューと質問紙という質と量のデータを収集し分析することにより、変化がより明確になるものと思われる。これまで、経過期間ごとの分析が中心であったが、縦断データが揃ったところで、縦断的分析を行っていくこととする。
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