2021 Fiscal Year Research-status Report
困り感のある外国人児童生徒への日本語教育と発達障害教育を融合させた支援策の研究
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18K00702
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Research Institution | Aichi Sangyo University |
Principal Investigator |
川崎 直子 愛知産業大学短期大学, 国際コミュニケーション学科, 准教授(移行) (00461939)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 年少者日本語教育 / 特別支援教育 / 日本語指導が必要な児童生徒 / 発達障害 / 識字障害 / 学習障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年から2021年9月現在までに実施した内容について記す。 ①特別支援教育行政に関わる愛知県教育委員会、文部科学省、厚生労働省の専門官への聞き取り調査 ②愛知県内21校の特別支援学校のCLD児担当者へのアンケート調査 ③科研費助成で開催した2回のシンポジウム参加者へのアンケート調査 ④愛知県内の特別支援学校での聞き取り調査と学校見学 ⑤子どもの日本語教育教材と特別支援教育教材の教材分析と比較 ⑥①から⑤で得た知見を基に、科研費の最終目標であった特別支援教育の視点を取り入れて、CLD児の指導で用いるオリジナル教材『ことばたんけんたい』完成(2022年12月) ※具体的な実績について記す。【論文】共著・単著6件、【学会発表】2件、【科研費助成シンポジウム】2回、【講演活動】7件、【教材開発】4件。研究活動を通して特筆すべき点を挙げる。 研究代表者の専門分野は第二言語習得と日本語教育であるが、2014年から地域活動として行っている外国にルーツを持つ子どもの日本語指導において、発達障害?と思われるケースに遭遇するようになってきた。そこで、特別支援教育の視点を持って日本語教育を行う必要があると強く考えた。細々と研究を行ってきたが、この科研費助成のおかげで、日本語教育界だけでなく、日本LD学会が外国人児童生徒の発達障害に焦点を当ててくれるようになった。そして2018年11月25日の日本LD学会主催「外国人児童生徒と発達障害」のパネルディスカッションにパネリストとして招聘されたことが転機となった。その後、日本LD学会の2019年5月発行の『LD研究』誌に「外国につながる子どもの日本語指導の現場から」(第28巻第2号 通巻第77号:pp.154-156)に単著で論文が掲載され、その後、日本語教育関係者のみならず、特別支援教育の論文などに引用されていることが散見されるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍において、予定していた特別支援学校、特別支援学級の見学や聞き取り調査が不可能となったため進捗がやや遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は積極的に特別支援学校等での見学と、関係者の聞き取り調査を行い、それを現場の日本語支援者と情報共有する予定である。
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Causes of Carryover |
シンポジウムを会場とwebのハイブリッド方式で2回開催する。
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