2021 Fiscal Year Research-status Report
「外国人市民のための日本社会適応・定着プログラム」の開発・試行
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18K00712
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
志村 恵 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (50206223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深澤 のぞみ 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (60313590)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 移民 / 難民 / 社会定着 / ドイツ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は日本社会の本格的なグローバル化を見据え、永住・定着する就労者としての外国人市民の統合や社会参加への意識の涵養をより効果的に進める「日本社会適応・定着プログラム」を開発し、実際に試行・評価する研究である。そのために、1)外国人市民のための定着促進プログラムに関する調査を行い、2)外国人市民に対する定着促進を効果的に進めるためのプログラムの開発および試行・評価を行う予定であり、当該年度は、開発した簡易版の定着促進プログラムを主にビジネス日本語の教室内において実践し、その評価を行う予定であった。しかしながら、コロナ禍の影響があり、海外での調査、国内での実践的調査ともに行うことができず、主にドイツにおける移民・難民の社会定着に関する諸事業(主に、アウトリーチ型の当事者、すなわち移民・難民を背景に持つニューカマーに対するピアサポート授業「地域の母事業」および日本の技能実習生の現状に関する文献研究のみを行った。前者に関しては、本学の研究者ならびに主に地域における国際交流および外国人市民へのサポート活動をしているNGO関係者および行政関係者を対象にして、公開の研究会をオンラインで行った(3月21日)。申請者は、アウトリーチ型のピアサポーター派遣事業について、これまでの歴史的な推移と主に子育て支援関係での実践について報告し、その後「地域の母事業」についての共同研究者の発表に関連して、全体の議論を主導した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度もコロナ禍の影響があり、海外における調査研究及びアドヴァイジング、さらには国内のビジネス日本語教室における対面での授業実践研究を行うことができず、研究発表につながるアンケート・ヒヤリング調査による十分なデータが収集できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、コロナ禍の状況が改善される予想があるので、本学のビジネス日本語教室における対面での授業実践研究ないしは社会定着に関するニーズ調査を行う。また、その成果についてのレビューをドイツの専門家に受けるため海外出張を行う。これらの成果に関しては、論文にまとめ、年度内に公表する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で海外出張及び対面での実践的研究を行うことができなかったため。 2022年度においては、対面での実践的研究とその成果に対する海外の専門家によるレヴューを行う予定である。
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Research Products
(1 results)