2023 Fiscal Year Annual Research Report
The Significance and Potential of Japanese Language Education in Night Schools
Project/Area Number |
18K00728
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
高橋 朋子 近畿大学, グローバルエデュケーションセンター, 教授 (30635165)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 夜間中学 / 成人移民 / 日本語教育 / 成人教育 / 学齢期を超えた移民 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度において、以下の研究成果があった。1つ目は、アメリカにおける成人移民に対する言語学校での長期調査を実施し、日本との国際比較ができた点、2つ目はこれまでの成果を学会にて発表および書籍や論文として出版できた点である。1つ目について、カリフォルニア州L Aのアダルトスクールで10ヶ月間の参与観察を行い、授業運営や成人移民言語教育のポリシー、教員養成、評価とカリキュラムなどについて理解を深めただけでなく、多くの国籍の学習者にインタビューを行うことができた。改めて成人移民が言語を学習する意義とその適切な方法について学ぶことができ、日本の夜間中学や成人移民の言語学習の場に必要なものと、不必要なものを理解した。2つ目の成果報告であるが、まず口頭発表について記す。オーストラリアでの日本語教育国際学会(9月)において、「夜間中学と日本語教育ー学齢を超えて来日した外国人の日本語学習ー」を発表、参加者からコメントや質問だけでなく、夜間中学の関係者から今後の連携についてアドバイスをもらい貴重な示唆を得た。言語文化教育研究学会(2月)ではアメリカの調査データをもとに、日本の言語教育に必要な視点と理論を紹介することができた。出版物としては、”Japanese Language Education for Young Immigrants Who Are Beyond School Age: The Example of Filipino Students Attend High School After Public Night School”(Lexington Books)中で夜間中学の抱える課題について事例をもとに考察を行った。また、日本語学習の必要性に焦点を当て「夜間中学=日本語学校化」は本当か 夜間中学という場での学びを探る」(明石書店)を執筆し、国内外に広く報告することができた。
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