2023 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship among morphological awareness, vocabulary, and reading comprehension in a foreign language
Project/Area Number |
18K00737
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山下 淳子 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (00220335)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 第二言語 / 形態素知識 / 派生形態素 / 読解力 / 語彙力 / パス解析 / 間接的影響 / 直接的影響 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は英語を外国語として学ぶ大学生を対象に、英語の形態素知識、読解力、語彙力との関係を調査することを目的としている。長引くパンデミックの影響で、実施計画を何度も変更してきたが、対面時間がゼロ、あるいは極力短縮したオンラインのテストを採用することで、パンデミックの余波が残る中でもデータ収集をすることができ、そのデータを統計分析にかけて、目的通り読解力を従属変数、形態素知識と語彙力を独立変数とするパス解析によるモデル化を完了し、関係を探求することができた。 本研究における形態素は派生形態素であり、その知識とは、形態素の形(綴り)、意味(接頭辞)、品詞(接尾辞)の3側面を意味する。採用したテストはCAT-WPLT (Mizumoto et al. 2019)で、3側面はそれぞれ、Form, Meaning, Useと呼ばれる。読解力と語彙力は日本の多くの大学で採用されているVELC testにより測定した。どちらのテストも受験者に診断的フィードバックや英語学習に対する個別のアドバイスを返してくれるため、教育的意義も大きかった。 分析結果は2023年8月にイギリスのバーミンガム大学で開催されたヨーロッパ第二言語習得学会で口頭発表した。また、第二言語リーディング研究者であるShuhei Ke博士がゲストエディターを務めるOpen Accessのオンライン学術誌Education Sciencesの特別号 The Science of Second Language Reading: Ecological, Educational, Neurolinguistic, Psychological, and Sociocultural Perspectivesに投稿を招待されており、本研究の内容を投稿することで合意していたが、予定通り、論文を投稿した。幸い、査読を通って掲載された。オンライン版のため、受理から出版までが迅速で、本年度中に論文作成、投稿、査読、受理、掲載というすべての手順を終えることができた。
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