2023 Fiscal Year Annual Research Report
High School - University Collaboration in English Education
Project/Area Number |
18K00749
|
Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
岡田 圭子 獨協大学, 経済学部, 教授 (90316274)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 英語教育 / 高大連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクト「英語教育における高大連携-学校の序列化を超えた価値の創造」は、英語に苦手意識を持つ生徒が多く在籍する私立高校をフィールド校とし、高校教員と大学教員(筆者)が協働することにより、高校生が大学や社会につながる意識を持てるように、そして教員が教育力を向上させることができるようにすることが目標である。さらに、この2点を通してより良い高校英語教育を構想することが望まれる。研究の手法は、学校訪問、授業観察、生徒の聞き取り、教師との面談が中心となる。コロナ禍においては学校訪問や授業参加ができなかったため、おもに担当教員とのリモートでの打合せが活動の中心となった。
研究期間の気づきは多くあったが、まず、生徒は調査した年度にかかわらず同様の傾向がみられた。すなわち、自己肯定感が低いこと、勉強への意欲が低いこと。これらは想定以上のものがあった。そして、彼らを教える教員も生徒に向き合う気持ちにばらつきが多く見られた。そのような中で学生の進路計画や人生に踏み込んでいきたいという意欲ある教員との協働が深まっていった。意欲ある教員との話し合いの中で、中学校までの英語を身につけずに高校に入学してしまった生徒のための復習教材を作成することが必要だという合意に達し、復習教材の作成に着手した。これは、項目選定のミーティングを行い、選び出した項目について、60回分 の解説と練習問題をセットにして作成した。その後、試用期間に入った。
最終年度は、2回のフィールド校を訪問して、授業観察と教員との検討会を実施した。検討会においては、復習教材の使い方やその効果について検討し、おおむね良好であるとの結論に達したため、これらの教材を一般公開した。さらに数年間にわたる高校教員との協働を通して、教員の教育力の向上に資することができたという結論に達することができた。
|