2019 Fiscal Year Research-status Report
Mechanisms underlying life-long development of the ability for language learning and reflective thinking and the influence of an early onset of language learning on the development
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18K00751
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
矢田部 清美 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (90455410)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 外国語教育 / 気づき / 自己調整能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,母国語に加えてさらに新しい言語を学ぶという経験が,それ以降の新たな学びや汎用的な能力にどのような影響を与え得るのかについて,引き続き調査を進めた。その結果,二つの方向性で研究を深化させることができた。ひとつには,調査対象の人数を増加させ,研究結果の信頼性を高めたことである。前年度と同様の調査方法を用い,外国語学習が新しい言語の知識やスキルの獲得を促すに留まらず,思考や行動様式そのものを変化させる可能性を多人数の調査で示した。二つ目には,新しい調査対象・方法を加えることで,研究内容を拡張したことである。学習指導要領にある「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」「学びに向かう力、人間性等」を育成する目的の課題を用い観察を行った。言語学習前後の被験者に対し,一般的認知能力以外の自己の新たな学びに向かう能力の伸長具合を先行研究を参考に質問紙形式で調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大規模調査を行うことができたこと,および新しい調査対象・方法を加えることで,研究内容を拡張することができたからである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまでに行動や質問調査によって得られた知見をもとに,(感染症による社会状況が改善して可能となれば),行動科学的実験および生理学的実験を通じ,各発達段階でのことばの学びが精神的活動や身体的活動にどのような影響を与えるかの指標を明らかにしていく予定である。
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Causes of Carryover |
2019年度から所属機関を異動した後も,前所属機関との共同研究を認可されたため,引き続き授業時間内での教育研究目的の調査を行うことができた。そのため,引き続き協力者への謝礼は金銭ではなく,授業外での学習機会の増大をはかることになり,そのため当初計画の謝金分が再び不要になった。2020年度は(感染症による社会状況が改善して可能となれば),複数サイトで簡便に用いる機器などを購入し,行動科学的実験および生理学的実験を行い,必要であれば謝金の用意をしたいと予定している。
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