2020 Fiscal Year Research-status Report
CLIL型短期留学のインパクトに関する縦断的かつ横断的調査
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18K00761
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
鹿野 緑 南山大学, 国際教養学部, 教授 (30410757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 敬和 南山大学, 国際教養学部, 教授 (00454405)
篭橋 一輝 南山大学, 国際教養学部, 准教授 (60645927)
DEACON Bradley 南山大学, 国際教養学部, 准教授 (10454406)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | CLIL型留学 / 留学インパクト / グローバル人材 |
Outline of Annual Research Achievements |
グローバル人材育成を目的としたCLIL (Content and Language Integrated Learning) 型短期留学の日本人大学生参加者を対象とし事前事後変化を探る(quasi-experimental)調査である。プログラムはGlobal Liberal Studiesを学ぶ2年次生必修科目 (6週間)で、Sustainability研究において先駆的である米国Arizona State Universityがホスト校となった。言語とSustainability学を統合したハイブリッドモデルであり、Biosphere2など環境学的にも意義深い施設の見学などで構成される。 データは (1) 質問紙事前・事後調査、(2) 聞き取り、(3) 留学ジャーナルからなる。2020年度には [1]予備調査聞き取りのコーディング分析を行い、Self-Resourcing (Proactivity, self-efficacy, autonomy), Appreciating Social Resources (Social capital, interdependency, catalysts), Future Orienting (Career/academic/lifestyle orientation) のテーマが抽出された。質問紙は8つのカテゴリー(Identity as a Global Citizen, Social Responsibility, Global Competence, Global Civil Engagement, Career & Academic Orientation, Self-Esteem, Personal Quality, Intercultural Competence)の項目の7カテゴリーに有意差がみられた。成果は、2021年2月(済)と2021年度8月の国際学会で発表する。また [2]本調査の(3)のジャーナル(13名)は、KHCoderテキストマイニングを行い、共起ネットワークと対応分析(英語力と事前海外体験)を行った。現在論文として執筆している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度はコロナ禍のため当該プログラムが中止となるなど、データの追加はならなかった。しかし、予備調査のデータ分析は終了し、質問項目やインタビュー方法/項目などを修正し本調査を行った。本調査の事前・事後調査 (T1, T2) は順調に進んだものの、1年後の追跡調査 (T3) の実施タイミングは、学生の対面授業がかなわず未実施となった。そのため、1年の調査期間延長を申請し、2021年度に行うこととした。 さらに、プログラム・アドミニストレーターへの聞き取り調査を追加する予定である。これらの理由から、やや遅れているが、すでに調査機関の延長が許可されており、2021年度の取り組みとしたい。
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Strategy for Future Research Activity |
科研費延長を申請し許可が得られているため、2021年度は追加データを収集し最終的な成果発表の年度としたい。これまでのデータ(本調査の事前・事後(T1, T2)質問紙調査、参加者インタビュー、留学ジャーナル)に加えて、プログラム・アドミニストレーターへのインタビューを行う。また質問紙について、未実施であった1年後追跡(T3)の調査をできるだけ速やかに行い、データに加え分析を開始する予定である。
また、すでに得られている質的データと量的データをどのように統合するか検討し、quasi-experimental designとして混合研究法の方法論で論文としてまとめる予定である。これまで学会発表は行うことができたが、論文として公刊することがやや遅れているので完成に注力したい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍によって、予定していた国際学会発表(AILA 国際応用言語学会でオランダへ)のための海外出張が中止になったため、主に旅費の残額が残った。AILAは1年延期となり2021年度に行われるが、オンライン開催となったため、旅費以外の使徒に変更する。現時点では、大会参加費用とデータ統計処理のサポートなどに使う予定である。
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Research Products
(3 results)