2021 Fiscal Year Research-status Report
留学の効果を最大化する留学事前事後の教育プログラム開発のための基礎的研究
Project/Area Number |
18K00769
|
Research Institution | Yasuda Women's University |
Principal Investigator |
山川 健一 安田女子大学, 文学部, 准教授 (00279077)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 留学 / 留学の効果 / 留学プログラム / 留学事前事後 / 外国語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、学生の留学中の振り返りのデータをGoogle Formを利用して収集したにとどまった。もともと2021年度は、それまでに収集して手元にあるデータについて留学前後の量的データと質的データを統合するという予定の年度であった。留学後の量的データの収集については、外国語学習ビリーフ、動機づけ、コミュニケーションストラテジー、言語学習ストラテジー、コミュニケーションを取ろうとする意志、外国語不安、国際的志向性などのアンケート調査は完了していた。ただし、一部データ(主要5因子性格検査)については、データ収集方法がコロナ禍における状況に適合せず収集を断念した。質的データについては、コロナ禍の影響でインタビューの実施が大幅に遅れている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度は、手元にある留学後の量的データの収集と質的データの統合する予定であった。また、インタビューによって質的データを補完する予定であった。しかしながら、コロナ禍の影響で実施が遅れていた勤務大学の留学プログラムの主担当(2021年度国際交流委員長)として、その実施に向けて全精力をずっと向けていた。加えて、学生の出発直前になって、もともと学生に帯同して留学全期間中に現地に滞在する担当者が急遽渡米できなくなり、国際交流委員長としてその業務を突然担当することとなった。そして、11月から2月中旬までアメリカに滞在し、現地で学生のコロナ対応に従事した。 上記の理由により、本研究は3年計画で、その後1年延期の期間をいただいていたが、さらに1年延期の申請を行い承認をいただいている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2022年度は本研究課題の最終年度になる。以下の4つの柱で研究を進める予定である。まず一点目は、留学後の補完的質的データ収集を急いで行うことが挙げられる。インタビューデータは、対面もしくはZoom等を用いて間接的に留学体験者から半構造化インタビューでデータ収集をする予定である。そして、留学前後にどのような変化が調査対象者に生じたのかについて、量的側面と質的側面の両方から分析する。 二点目は、一点目から得られたデータも含め、これまで収集した量的・質的データの分析を進めて統合することが挙げられる。 三点目は、二点目から得られた知見に基づき、現在行っている留学プログラムの枠組み(事前事後指導、カリキュラムとの関連性、留学支援体制など)を最適化するために必要なものは何かについて議論する予定である。 四点目は、上記の3つの点から得られた知見について、学会発表と論文執筆を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
当初は年度末までにインタビュー調査を行い、その謝金やデータの文字起こしの料金を予定していたが、上述の理由で実施ができなくなった。また、いくつかの関連学会や研究会への出席が不可能になり、その分の旅費も未使用となった。 2022年度は延長後の本研究の最終年度であるので、第3回目のBEVIの実施、ならびにインタビューデータの文字起こしや、調査対象者への謝金等も予定している。 加えて、収集ならびに分析が終了したデータについては、学会発表等で随時公開していく予定である。現時点では、学会発表を2件(国際学会1件と国内学会1件)を予定している。また、発表したものを論文化する際の投稿料・英文校閲料やその他諸費を予定している。
|