2018 Fiscal Year Research-status Report
異文化間理解能力を育成するための言語教育カリキュラムの構築
Project/Area Number |
18K00785
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
原 隆幸 鹿児島大学, 総合科学域総合教育学系, 准教授 (40572227)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 晶彦 宮崎国際大学, 国際教養学部, 特任教授 (20189765)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 異文化間理解能力 / 言語教育カリキュラム / グローバル人材育成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、学校教育における異文化間理解能力を育成する言語教育カリキュラムを構築することである。そのために、近隣諸国・地域であり、異文化間理解教育と言語教育が進んでいる台湾とオーストラリアを研究対象とし、①グローバル化に向けての対応政策、②言語教育政策と言語教育カリキュラム、③異文化間理解教育について、比較分析を行う。その上で、グローバル化する社会で日本に求められる言語教育カリキュラムを構築し、その有効性を検証し、提案するものである。 平成30年度(から平成32年度前半まで)は、①近隣諸国・地域におけるグローバル社会への対応政策の考察期を行う間である。平成30年度は日本におけるグローバル人材育成に関する資料収集を行い、考察を行った。その結果の一部は、大学英語教育学会の国際大会、東アジア英語教育研究会、香港比較教育学会の年次大会で発表をした。さらに、学内紀要、日本語教育関連論集、学会の紀念論集に一部をまとめ論文を投稿した。 同期間は、②近隣諸国における言語教育カリキュラムと異文化理解教育の考察を行う期間でもある。平成30年度は異文化間理解教育に関する先行研究に焦点を当て文献収集を行った。また、研究の最近の動向を知るために、グローバル人材育成教育学会、東アジア英語教育研究会、国際研修集会2019「CEFRの理念と現実」、言語教育エキスポ2019等に参加し、情報収集を行なった。特にグローなる人材育成教育学会では、異文化対応力を測定するための基礎研究に関して多くの知見を得ることができた。さらに関連分野で科研費を取っている研究者と合同で研究集会を開催し、情報収集を行うとともに意見交換を行った。 最後に、研究環境を整えるために、プリンターのトナーや文房具などを購入をした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、5つの到達目標を掲げている。その内、平成30年度から行うものは2つあり、①近隣諸国・地域におけるグローバル社会への対応政策の考察、②近隣諸国における言語教育カリキュラムと異文化理解教育の考察である。 ①に関しては、日本に焦点を当て研究を進めてきた。②に関しては、異文化間理解教育に関して知見を深めてきた。その研究の一部か関連学会で発表を行ったり、論文執筆し投稿したりした。①②ともに近隣諸国(オーストラリアと台湾)における資料収集はあまり行っていない。しかし、いずれも平成32年度前期までに完了すべき目標であるので、平成31年度からオーストラリアと台湾に焦点を当てて研究を進めていく。特に平成31年度はオーストラリアに行き、現地で資料収集と情報収集を行うことになっている。 全体を通して見てみると、進捗状況が現在の時点でおおむね順調である。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は引き続き、①近隣諸国・地域におけるグローバル社会への対応政策の考察と②近隣諸国における言語教育カリキュラムと異文化理解教育の考察を行う期間である。特に異文化間理解教育に関してさらに資料収集を行い、研究動向を探る。また、日本に関してだけではなく、対象国・地域として選んだオーストラリアと台湾におけるグローバル社会への対応政策、言語教育カリキュラム、異文化理解教育等に関して資料収集と情報収集を行う予定である。 さらに31年度は、③言語教育と異文化間理解教育カリキュラム等の比較・分析を行う期間でもある。オーストラリアと日本の言語教育と異文化間理解教育カリキュラムなどを比較・分析し、学会や研究会で発表するとともに、分析結果の一部を論文として投稿する予定である。
|
Causes of Carryover |
研究代表者が直接経費の旅費の一部を使用せず、分担研究者が直接経費を使用しなかったためである。これらは2年目のオーストラリアの現地調査や文献収集、及び関連学会に参加するために充てる予定である。
|
Research Products
(9 results)