2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on New Ways of Evaluation from the Perspective of World Englishes that Does Not Use Native Speaker English as a Single Norm
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18K00801
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
塩澤 正 中部大学, 人文学部, 教授 (10226095)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉橋 洋子 東海学園大学, 経営学部, 教授 (10082372) [Withdrawn]
小宮 富子 岡崎女子短期大学, 現代ビジネス学科, 教授 (40205513)
吉川 寛 中京大学, 公私立大学の部局等, 特任研究員 (90301639)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 国際英語論 / 評価論 / ELF / EIL / World Englishes / 日本人の英語 / 言語政策 / 英語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
「国際英語論」の考え方を反映した評価基準では、「正確さ」より「流暢さ」、「複雑さ」より「理解しやすさ」を高く評価すべきであるという考え方が成り立つ。そこで、「国際的汎用性」を評価の中心に置いた場合の課題の整理とその新評価基準の提案をすることが必要であり、これが本研究の中心テーマである。 いくつかの研究成果がでた。まず、日本人英語に関する二つの評価視点の比較研究をした。ここでは、日本人の英語エッセイに対して評価視点の相違により受容性の異なる2種類の評価が生じること、また国際汎用性に基づく英語評価が日本人英語の特徴を肯定する評価となることを確認した。国際汎用性の視点から「肯定されうる」日本人英語の語用論的特徴の抽出をし、いくつかの口頭発表と論文とした。 評価の前提として、「国際英語論」の教育的意義と課題と「国際英語論」が日本の英語教育に及ぼす影響などを論文として発表した。正確さ重視と汎用性重視の評価の関係についても口頭発表も行った。また、国際英語論に基づく学習モデルを提案した。さらにこの学習モデルに基づく評価方法の基準を整理した。評価基準に対しては、まだ有効性の確認の最中である。 成果のまとめとして、現在『国際英語論で変わる日本の英語教育(続)(仮)』を執筆中である。構成を確認し、全体の50%ほどの原稿が仕上がっている。継続して執筆して2023年度中に校了したいと考えている。この中には、今回の研究で明らかになった国際英語論の視点からの新しい評価基準を、英語のそれぞれの4領域において具体的に提案する予定である。 加えて、英語の教科書を2冊出版した。そのうち一冊は、各章に小テストが付随しているが、これは国際英語論の考え方を反映したものとなった。できないことを減点するのではなく、できることに対して、加点するという考え方に基づいたものである。
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Research Products
(10 results)