2020 Fiscal Year Research-status Report
プロジェクトを用いたCLILによる領域統合型英語活動の効果
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18K00838
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
村野井 仁 東北学院大学, 文学部, 教授 (20275598)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 教室第二言語習得研究 / CLIL |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は2019年度までに行った実証的研究の結果を学術論文として公表することを中心に研究を進めた。2019年にJ-CLIL東北大会において行った「CLIL的要素を持った領域統合型の英語授業と異文化能力」と題した口頭発表を学術論文としてまとめ、『東北英語教育学会紀要』に投稿し、査読の結果掲載されることが決まっている(印刷中)。この論文では本研究課題であるプロジェクト活動を含んだCLIL活動が日本人英語学習者の異文化能力の伸長にどのような効果をもたらすか事前・事後テスト法によって検証している。CLIL活動がたとえ短時間であったとしても英語学習の知識・技能・姿勢に正の効果をもたらす実験結果をまとめた。論文にまとめる過程においてデータの再分析を行い、より多角的な効果検証を行った。 2019年度に行ったプロジェクト型CLIL活動の効果を調査する実験データの分析を進めることも2020年度の研究計画の一つであった。この授業実践研究は日本人英語学習者30名を参加者として事前・事後テスト法を用いてCLIL活動の効果を検証するものであり、2019年度までの実験に比べプロジェクト的要素がより濃いものになっている。具体的にはノーベル平和賞を上げたい人物を学習者が選びその人物に関する調べ活動を行った後、プレゼンテーションを協同的に行う活動である。インプット理解を中心とした準備活動も含めて段階的に協同的に行うことによって異文化能力を高めることをねらいとした活動である。技能の測定において口頭発表を評価対象としているためその音声の転記に膨大な時間と労力がかかり、2020年度はその対応に集中して研究を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに予定している授業実践研究を2つ実施しているため概ね順調である。音声データの分析に予定より時間と労力がかかっているが概ね計画通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度に収集した授業実践研究のデータ分析を最優先に行う。この研究結果を論文にまとめ大学英語教育学会東北支部紀要に投稿する予定である。 本研究の最終年度として研究成果のまとめにはいる。特に社会文化理論を援用しながら実験結果について考察を深めていくことを重視したい。可能な場合にはもう一つ授業実践研究を実施する計画であるが、コロナ感染症の影響で実施する場合にはオンラインでの実施を検討するなど大きく計画を変更する必要があるため、難しい場合にはこれまでのデータをもちいて成果のまとめをする予定である。
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