2021 Fiscal Year Annual Research Report
The Effects of Project-based and Skill-integrated CLIL Activities
Project/Area Number |
18K00838
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
村野井 仁 東北学院大学, 文学部, 教授 (20275598)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 教室第二言語習得研究 / 内容言語統合型学習 / 異文化間能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、第二言語習得の認知プロセスを促進する認知的アプローチと学習者を社会的存在(agent)としてとらえようとする社会文化的アプローチをCLILによる領域統合型英語活動として融合し、その効果を検証することである。 これまで実験(準実験)1として、CLIL的要素を持った領域統合型の英語活動が日本人英語学習者の異文化間能力に与える影響を検証し、知識・姿勢・技能の向上に効果があることを明らかにして、その成果を論文発表している(村野井2021)。最終年度においては、よりプロジェクト型学習の要素を濃くしたCLIL活動の効果を調べるために行われた実験2のデータを分析した。特に口頭表現能力のデータ分析に時間がかかったが、年度内に分析を完了することができ、本研究としての成果をまとめることができた。 実験2においては、実験1よりプロジェクトを重視する領域統合型の英語授業を実施し、日本人英語学習者(30名)の異文化間能力の発達を促すかどうか調査した。題材内容は「世界を変えた人物」で,活動の最後にプロジェクトが据えられている。本言語活動は,提示・説明・練習・活用(PEPA)と名付けた文法指導用の指導過程にそって実行された。これは第二言語習得の認知プロセスを促すことをねらったものである。プレゼンテーションのモデルを指導者が示す「提示」,文法事項(関係代名詞及び関係副詞)に関する「説明」、グループでのプレゼンテーションの「練習」そして「活用」として学習者が調査結果を他者に伝えるプレゼンテーションで2回の英語授業が構成された。この2回の授業の前後に事前事後テストを行い,この一連のCLIL活動が学習者の異文化間能力(知識・姿勢・技能)の発達を促すかどうかを量的に調査し、分析した。本年度に完了した分析結果からは、知識・姿勢・技能すべてにおいて統計的に有意な指導の効果が確認された。
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