2021 Fiscal Year Research-status Report
Developing the integrated reading and writing skills of Japanese EFL university students
Project/Area Number |
18K00840
|
Research Institution | Tsuda University |
Principal Investigator |
成田 真澄 津田塾大学, 総合政策学部, 教授 (50383162)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 小枝子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (60408474)
奥脇 奈津美 津田塾大学, 総合政策学部, 教授 (60363884)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 英語ライティング / 要約文評価 / 英語要約文作成指導 / 技能統合型ライティング |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究業績として、まず、本研究の最初の実験で日本人英語学習者(大学生)から得た英語要約文の分析的評価結果とインタビュー調査の分析結果に基づき、要約文に見られる言語的特徴並びに要約作成ストラテジーが要約の質(評点)にどのように関わっているのかについて昨年度の分析をさらに深め、2021年12月にポーランドで開催された国際会議においてオンラインでの研究発表を行った。 次に、2回目の実験で得られた英語要約文に対して、2人の英語母語話者による分析的評価を終え、評価者間信頼性の分析と言語分析を実施中である。前者については、評価者2名のうち1名が1回目の実験データの評価者と異なることに留意して分析を行っている。 また、英語学習者に対する英語ライティング指導のあり方、英語要約文を作成する際に求められる「要点を自分のことばで表現する力」の育成と英語学習者が元の英語文章の表現をそのまま借用して要約を作成するという「剽窃」をさせないための指導に関して、2021年5月/7月、2022年2月に外部講師を招いて研究セミナー(オンライン)を開催し、指導法に関する有意義な知見を得た。これらの知見は、教室での実際の英語ライティング指導において活かすことができるように、英語ライティング科目のシラバスを改善している。 さらに、2022年2月には、前述の研究セミナーに加えて、国内外の著名な英語ライティング研究者を招き、本科研によるシンポジウム(オンライン)を開催した。延べ100名を超える参加者を得て有益な議論を展開することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度と2021年度は、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて本研究課題に関連する学会活動や研究発表の場がかなり限られてしまった。このような状況のなかで、オンライン開催という手段を有効活用することで、研究セミナーとシンポジウムを開催できたことは大きな進展であった。 英語要約文作成の指導に関しても、2020年、2021年ともにオンライン授業であったために、学生の表情がわからず、理解度をつかむ手段も限られてしまい、これまでの研究成果を反映した英語要約文作成指導の有効性と改善点を把握することが困難であった。しかし、2022年度は対面授業を実施するため、指導法の検証という課題に取り組める見通しがついた。
|
Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、本研究課題の最終年度となるため、これまでに収集した英語要約文の言語的な分析をより深めるとともに、実際の英語ライティング指導を通して英語要約文作成指導法についてさらに考察を深めることを主たる課題とする。 さらに、研究成果を国内外の学会で発表することや研究論文としてまとめることに取り組みたい。
|
Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主たる理由は、国内外で開催される学会や国際会議は、依然として新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けてオンラインで開催されることが多く、当初予定していた国内あるいは海外に出張しての研究発表を行うことができなかったことにある。 次年度は、感染症に関わる状況が改善しつつあるため、海外の現地に赴いての研究発表や研究調査が可能になると予想している。昨年度と同様に、研究セミナーの開催を積極的に推進し、研究者の人的交流を活発にしながら研究課題への新しい観点からの取り組みの可能性も検討する予定である。
|
Research Products
(3 results)