2018 Fiscal Year Research-status Report
社会的関係形成をめざす韓国語カリキュラム開発のための基礎研究
Project/Area Number |
18K00870
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
李 安九 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 准教授 (70549302)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 潤珍 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (30316830)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 韓国語カリキュラム / 社会的関係形成をめざす実践活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本の大学授業で実践できる、社会的関係形成をめざす統合型韓国語カリキュラム開発のための基礎研究である。本研究で明らかにしたい研究目標としては、大きく以下の三点が挙げられる。 ①日本の大学における韓国語授業のカリキュラムや到達目標の現状について調査し、韓国語能力の到達度評価基を再考する、②日本の大学授業で実践できる、社会的関係形成を目指す韓国語カリキュラム開発の理論的、実践的な面での基礎作りを図る、③社会的関係形成をめざす実践活動と韓国語の語彙・文法項目を結びつけた統合型カリキュラムモデルの提示を試みる。 2018年度においては、①日本の大学における韓国語授業のカリキュラムや到達目標の現状把握のため、まず日本の国・公立大学の1年生向けの教養科目として韓国語授業のシラバスを調査し、日本の大学授業で教科書として使われている韓国語教材を分析する作業を始めた。また、韓国語能力の到達度評価基準として、韓国の政府機関が主体となったTOPIK(韓国語能力試験)と、日本国内で行われているハングル検定試験の2つの基準の比較作業も進行中である。 ②日本の大学授業で実践できる、社会的関係形成を目指す韓国語カリキュラム開発の基礎作りに関しては、理論的な面を中心として、韓国語教育関係の国際学術会議で研究発表を行い(2019年1月、台湾国立政治大学)、その成果を論文として纏めた(『韓国文化教育研究』(台湾国立政治大学)4号掲載予定)。 ③については、 社会的関係形成をめざす活動実践のための韓国語の語彙・文法項目について検討を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度には、①日本の大学における韓国語授業のカリキュラムや到達目標の現状把握のため、日本の国・公立大学の1年生向けの教養科目として韓国語授業のシラバスを調査し、日本の大学授業で教科書として使われている韓国語教材を分析する作業を始めた。TOPIK(韓国語能力試験)と、ハングル検定試験の2つの基準の比較作業も並行している。 ②日本の大学授業で実践できる、社会的関係形成を目指す韓国語カリキュラム開発の基礎作りに関しては、本研究に関する理論的な基礎を中心として、研究発表を行い、その成果を論文として纏めた。 ③社会的関係形成をめざす実践活動と韓国語の語彙・文法項目を結びつけた統合型カリキュラムモデル開発のために、韓国語の語彙・文法項目について検討作業を進めている。
|
Strategy for Future Research Activity |
①日本の大学における韓国語授業のカリキュラムや到達目標の現状把握の問題に関しては、2018年度に始めた、国・公立大学の1年生向けの教養科目として韓国語授業のシラバス調査及び韓国語教材の分析作業、また2つの韓国語能力の到達度評価基準の比較作業を継ける予定である。なお、日本の朝鮮語教育学会を中心として本年度より始まる、日本の大学における韓国語授業のシラバス調査プロジェクトに本研究者達も参加する予定である。 ②日本の大学授業で実践できる、社会的関係形成を目指す韓国語カリキュラム開発の基礎作りのため、理論的な面のみならず、より具体的な実践面での研究を進める。 ③社会的関係形成をめざす実践活動と韓国語の語彙・文法項目を結びつけた統合型カリキュラムモデル開発のために、韓国語の語彙・文法項目に関する検討作業を行いつつ、語彙・文法事項を活用した実践活動の開発にも力を注ぎたい。
|