2019 Fiscal Year Research-status Report
小学校英語教育におけるチャンツの効果とメカニズムの解明
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18K00872
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
川井 一枝 宮城大学, 基盤教育群, 准教授 (40639043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 渉 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (60549640)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 小学校英語教育 / チャンツ / メカニズム / 技能面 / 情意面 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、小学校英語教育で多用されているチャンツ(リズムに合わせ英単語や英文等を繰り返し唱える練習法や教材)が児童の音声面や語彙の獲得ならびに学習意欲・異文化理解などの情意面においてどのような効果があるのか検証することである。頻繁に使用されてはいるものの、未解明な点が多いチャンツのメカニズムを探り、低学年化・教科化が進む小学校英語の授業において、より効果的な提示や指導の提案を目指している。 2年目となる当該年度は、2020年度から設置となる小学校外国語科において「読むこと」「書くこと」に対する指導が本格的にスタートすることを踏まえ「歌やチャンツ」を伴う指導と「書くこと」を伴う指導に対して児童がどのように感じているのか、児童の意識に関する調査の分析と報告を行った。 具体的には、6年生を対象として、ワークシートなどを用いながら実際に「書く活動」を行い「書くこと」に対する指導を行った。その後それらの活動を踏まえた上で質問紙を用いて児童の意識調査を行った。この実践に対する結果と分析は論文にまとめ、JES Journal(小学校英語教育学会紀要)第30号に投稿、掲載されている。 また、児童が最初にチャンツを聞いた時に、どの程度ならびにどの程度、児童にチャンツの内容が認識されているのかについて調査を行った。具体的には、4年生を対象として「Let's Play2」からチャンツを選び、動画を見せて(聞かせて)、「何が聞こえたか」について再生させた。録音はipadを用いて行った。その後、通常の授業で行うように練習を行い、再度、録音を行った。現在、その音声データについて分析中である。さらに、児童の発音面がどのように変化したかについては、別なデータを録音しており、順次、分析していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「歌やチャンツ」と「書く活動」に対して高学年(6年生)がどのように感じているかという情意面の調査や報告は終了しているが、音声面に関するデータは未取得である。今後、機会があれば取得したいと考えている。 中学年(4年生)の音声データは、現在までに2種類取得済みである。録音にはipadを用いた。一つ目は、4年生を対象として「Let's Play2」からチャンツを選び、動画を見せて(聞かせて)、初見時に「何が聞こえたか」という認知(記憶)面を調査したものである。その後、普段と同じように練習を行い、再度、録音を行った。現在、その音声データについては筆者らが評価し、結果を分析中である。二つ目は、児童の音声(主にリズム習得面)における変化を調査する目的で、モデルとなる音声を流しながら録音したものである。本データの評価は、英語母語話者へ依頼する予定であり、今後、結果の分析を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、上記2つの調査において取得済みの音声データを分析し、学会ならびに論文における報告を予定している。ただし、それら調査の結果次第では、児童の音声面ならびに情意面に関する新たな調査を行う必要性が考えられる。
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Causes of Carryover |
令和元年度は国際学会などへの参加、音声データの評価に関する謝金などが発生しなかったため、使用予定額との差が生じた。それらについては、今年度、学会参加に伴う旅費や参加費、また英語母語話者に音声データの評価を依頼する際の謝金として使用する。
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