2020 Fiscal Year Research-status Report
Setting Personal Learning Goals for English: Can CEFR-J help?
Project/Area Number |
18K00874
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
谷口 真紀 滋賀県立大学, 人間文化学部, 講師 (90778606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ジョーンズ グラハム 滋賀県立大学, 人間文化学部, 非常勤講師 (20815146)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 戦略 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍で予定していた海外での2件の研究発表がそれぞれ中止あるいは延期となった。しかし、このような時期だからこそできることに力を注ぐことができた。論文執筆にていねいに取り組み、研究経過をまとめた論文を2本投稿した。現在査読結果を待っている。
何よりの収穫は、この1年間研究チームで毎週オンラインでミーティングを継続できたことである。どのようにして研究プロジェクトの成果を教育現場で活用するかを徹底的に話し合うことができた。その議論の中で、フォローアップ・インタビューを行うという当初にはなかったアイデアが生まれた。そうして、2年目の授業実践の体験者にインタビューを行い、研究チームがまったく予測していなかった貴重な回答を得た。現在もなお回答についての分析を進めている。インタビュー結果についてはさらなる検討が必要であるが、少なくとも現時点で研究チームが確認できたのは次のことである。CEFRを用いて自ら設定した目標を達成できても、その後の行動・生活に何にも結び付いていかなければCEFRは意味をなさない。いったんはCEFRで設定した目標に到達しそこねたように思えても、その後の学び・アクションにつながれば、CEFRは戦略的な学習目的となりえる。
どのようにして学習者をその戦略的な目的に導くのか。そのための具体策を授業プラン・教材に盛り込むという新たな課題を見つけることができた。1年目のニーズ調査、2年目の授業プラン・教材の実践(アクション・リサーチ)を踏まえ、大学生がCEFRを自分なりにカスタマイズして、在学中の英語学習はもちろんのこと、卒業後生涯にわたって駆使できるように導く授業プランおよび教材を編み出すまでの、最後の課題を発見できたことが海外の学会発表を犠牲にして成しえた当該年度の大きな実績である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で計画通りに海外研究発表が行えず、海外研究者からのフィードバックを得ることができていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
3年間の研究プロジェクトの総まとめを大学英語教育の現場に発信して、さらに意見・批判・提案をもらい、教育パッケージとして残したいという当初の研究プロジェクトの目的を達成するため、1年間の研究期間の延長を願い出て、研究発表・論文投稿・オンラインでのミニシンポジウムの開催に力を入れる所存である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で出席予定であった海外研究発表が中止あるいは延期になったために、当該年度に旅費を一切支出することがなかっため。1年間研究プロジェクトを延長させていただき、予定していた、そして招待されている、海外研究発表会に参加するための旅費として、2021年度に使用させていただきたい。
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