2020 Fiscal Year Research-status Report
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18K00920
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
伊藤 俊介 福島大学, 経済経営学類, 教授 (10737878)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 努 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任教授 (70468841)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 日本史 / 東アジア史 / 大衆娯楽 / 他者認識 / 唐人祭り / 新派劇 / 浪花節 / 唐人踊り |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度となる2020年度は当初、研究代表者(伊藤俊介)と研究分担者(須田努)がそれぞれ設定した3つのテーマ(①「「唐人踊り」「唐人祭り」にみる朝鮮認識」、②「戦争芝居に描かれた中国朝鮮像」、③「浪花節に語られたナショナリズム」)に関する最終的な調査を進めるとともに、カンファレンスおよび研究会を数回にわたり開催し、各自の調査内容について報告を行い、研究協力者を含めた参加者でそれらを検討したうえで最終的な研究成果を発表する計画でいた。 しかしながら、2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、当初計画していたフィールドワークはもとより、カンファレンスや研究会、さらには史料調査などを予定通りに進めることが困難であった。そのため研究分担者と相談のうえ、やむなく研究期間を1年延長することとした。2021年度は前年度に開催できなかったカンファレンスや勉強会をZoomなどの遠隔会議プログラムを用いて実施し、最終年度の目標を再確認するとともに、研究成果報告にむけた準備を進めていく。 なお、研究代表者の進捗状況について②のテーマを例に述べると、川上音二郎が手掛けた戦争芝居「川上音二郎戦地見聞日記」に関する新聞報道を収集・分析し、前年度にほぼ分析を終えていた同芝居の脚本と比較作業を行った。その結果、両者の間には少なからぬ相違点があることを確認した。現在はそれらの理由について考察を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
史料調査と検討作業は前年度と同様に研究代表者・研究分担者ともに順調に進めている。しかし2020年度は東日本地域のフィールドワークが実施できず、カンファレンスと研究会も開催できなかった。2021年度にフィールドワークの実施が可能か、さらには当初予定していた海外から研究者を招聘できるかどうかなど、研究者間で十分に検討していくつもりでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、これまで各研究者が担当してきた研究内容を論文などの成果物として発表できるように引き続き整理作業を進めていく。当該年度は主にWeb上でカンファレンスおよび研究会を数回行い各自の進展状況をその都度確認するとともに、それぞれの研究がより精度の高いものとなるよう、それらの問題点等を指摘し合あおうと考えている。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で予定していた東日本地域を中心とするフィールドワークが実施できなかったこと(研究協力者の参加を含む)、研究代表者が首都圏への史料調査を控えたことなどで次年度使用額が生じた。次年度使用額は遠隔でのカンファレンスおよび研究会の実施を念頭にWeb研究会の開催、映像資料の収集、映像処理が十分に可能なスペックの備品の購入を計画している。
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