2018 Fiscal Year Research-status Report
Documents in Tang and Song China
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18K01000
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
遠藤 隆俊 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 教授 (00261561)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 唐宋 / 文書 / 円仁 / 円珍 / 成尋 / 戒覚 / 巡礼 / 日記 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、円仁『入唐弘法巡礼行記』、円珍『行歴抄』、成尋『参天台五台山記』、戒覚『渡宋記』など、唐宋時代の中国に渡った日本僧侶の巡礼日記に記された唐宋文書の原文を調査し、その録文を作成するとともに、文書の内容や形式を分析することによって、日本僧が受給した中国文書の性格を解明する。それを通して、中国文書史上における唐宋文書の特徴の一端を明らかにすることを目的とする。 研究では、まずはじめに、唐宋時代の日本僧が書いた巡礼日記を網羅的に集め、また日本各地の寺院や図書館、博物館を調査し、巡礼日記の底本を確定する。次に、日記の原文から文書を抜き出し、その録文を作成する。さらに、その文書を種類別に分類し、現代日本語による訳文を作成し、補注を付す。次いで、文書の構成や流れ図を作成しながら形式と内容について分析するとともに、ほかの文書との関連性を明らかにする。 そして最後に、これら日本僧が書き残した文書の性格を明らかにするとともに、その文書が唐宋そして中国の文書史上でいかなる位置づけにあるのかを分析する。これによって、本文書の研究を単なる文書解釈にとどまらず、日本や他の地域における文書比較などに対する材料を提供する。 平成30年度は、各地の調査および書籍の購入によって上記の巡礼日記の諸版本を網羅的に収集し、日記の底本を確定することができた。また、円仁『入唐求法巡礼行記』や成尋『参天大五台山記』など一部の日記については、文書の原文を調査し、録文を作成しつつある。これらの作業によって、今後の研究の基盤作りが完成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度は、当初の計画通り、各地の調査および書籍の購入によって巡礼日記の諸版本を網羅的に収集し、日記の底本を確定することができた。また、円仁『入唐求法巡礼行記』や成尋『参天大五台山記』など一部の日記については、文書の原文を調査し、録文を作成している。これらの作業によって、研究の基盤作りが完成したため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は、収集した巡礼日記の中に書き残されている唐宋時代の文書を調査し、その録文を作成する。既にその一部分は作業に着手しているが、文書の数は相当数に上るので、慎重に分類しながら作業を進める計画である。まずは成尋『参天台五台山記』の文書を完成させ、次に円仁『入唐求法巡礼行記』、円珍『行歴抄』、戒覚『渡宋記』の順に着手する予定である。
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Research Products
(4 results)