2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of ancient DNA analysis in melon seed to discuss which fruit traits were prefered in change of the Japanese society
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18K01087
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
田中 克典 弘前大学, 農学生命科学部, 助教 (00450213)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 種子 / 選抜 / 嗜好性 / 品種品種 / 次世代塩基配列解析 / 果実形質 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は作物に選抜が加えられたことを解明するために,遺跡から出土したメロンの種子遺存体を研究対象としてきた.前年度までの研究結果から,メロン仲間の種子遺存体に残存しているできるだけ多くのメロンDNAを情報として活用する必要性がでてきた.そこで,以下の課題に取り組むことにした.うち,今年度は後者の課題ならびに前者の課題で得られた情報を活用して種子遺存体の解析に向けた果実形質関連遺伝子座推定に取り組んだ. ・次世代塩基配列解析で現生メロンから種子遺存体分析用のバックデータを構築する. ・種子遺存体に残存するメロンDNAを多く解読できる次世代塩基配列解析法を見出す. 岡山県鹿田遺跡から出土したメロン種子を用いて,前年度の解析によって遺存が確認できた葉緑体ゲノム領域を分析した.試料の時代は,弥生時代中期,古墳時代前期,11世紀および16世紀で,それぞれ20粒からDNAを抽出し,PCRベースとPCR産物の塩基配列解読によって標的領域が増幅されたことを確認した.この分析によって,70%の遺存体で標的領域が確認できたことは,次世代塩基配列解析手法の有効性とともにPCRベースで増幅された結果が塩基配列の遺存を反映していることがわかった. 果実形質関連遺伝子座は,前々年度の研究における現生メロンの次世代塩基配列解析から取得したマーカー情報を利用した解析によって,メロンの第7染色体、第8染色体および第11染色体で確認できた.今後,関わる遺伝子領域について特定後に,種子遺存体を分析することによって,果実の大きさ,色および甘さについて嗜好性の動態が明らかになる.
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