2018 Fiscal Year Research-status Report
地域レジリアンスの構築のための流域地生態系システムの研究
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18K01118
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
青木 賢人 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (30345649)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 白山 / 手取川 / 地形発達 / 地生態 / 土砂移動 / 防災 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,白山および手取川流域における環境調査,および,研究成果の学会における報告,白山手取川ジオパークや学校などを通じた成果の還元を行った. 環境調査に関しては,①GISを用いた,手取川源流域の河谷の発達に関する研究(大学院生との共同研究),②手取川源流域における河川生態系に対する人的関与の影響に関する地生態学的研究(学類学生との共同研究),③手取川流域における土砂生産の影響に関する研究,④手取川扇状地地域における河川による土砂運搬に関する定量的研究(大学院生との共同研究),⑤手取川流域における気象条件と火災の関係性に関する研究(学類学生との共同研究),⑥手取川流域を含む加賀地域における自然災害と防災意識に関する研究(林紀代美氏・金沢大学との共同研究) を実施した.このうち,①②③④⑥に関しては一定の成果を得ており,⑤は次年度に取りまとめる予定である.⑥については学術論文として公表するとともに,学会における発表を行った.④については複数回の学会発表を実施した.①③については2019年度に開催される学会にエントリー済みであり,②は未公表ながら報告書としてとりまとめを行った. 一般に向けた研究成果の還元としては,白山手取川ジオパークを通じて白山・手取川流域の環境に関する講演会を複数回,白山市,川北町の小学校に対する防災教育支援,金沢市を含む地域防災組織に対する防災支援講演や,防災士の育成に係る講習などにおいて実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
個別研究に関しては,一定程度の推進を見ている.また,その成果に関しても,学術論文,学会発表などにおいて順調に行っている.また,2019年度の研究計画についても,既に準備を始めており,順調な見通しを得ている.この点においては,順調に推移していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度においては,予定通りに個別研究を推進するとともに,研究成果の公表を進める.加えて,2020年度のとりまとめを視野に,動的地生態モデルの基本構想の立案を進める予定である.
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Causes of Carryover |
購入金額の大きい備品(トータルステーション)の購入を,価格性能比の良い新機種の調達を意図して遅くしたため,差額が生じた.
次年度に繰り越した金額については,研究発表および現地調査のための旅費として充当する予定である.
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