2020 Fiscal Year Research-status Report
地震性地殻変動による離水海岸地形に基づく旧汀線高度決定に関する研究
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18K01120
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| Research Institution | Ehime University |
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Principal Investigator |
石黒 聡士 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (90547499)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 地震性地殻変動 / 旧汀線 / 変動地形 / ドローン / サンゴ礁地形 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は与論島の北部から北東部にかけて発達するサンゴ礁地形において，リーフクレストの上面の詳細な地形を計測することにより，現生サンゴ礁の傾動を明らかにすることを目的としている。
サンゴ礁のリーフクレストは，低潮位の汀線高度によく一致するとされている。与論島の北岸から東岸にかけて，大規模な裾礁が発達している。リーフクレストの幅は， １００mから広いところで150mに達する。与論島内には５から６段の離水サンゴ地形が認められ，これらは北東ー南西方向を軸とする背斜状に傾動していることが観察されており，高位段丘ほど傾斜が大きく，累積が認められる。これらのことから，，現生サンゴにおいても傾動指定いる可能性があるが，その詳細はわかっていない。
前年度までに，リーフクレストの上面の細密地形モデルを作成するために， ドローンを用いた空中写真撮影を行ってきた。 加えて，地形モデル生成のために必要なGCPをGNSS測量により実施した。 ただし，悪天候等の理由により，地形モデル作成及び精度検証に必要な地点数を確保することができなかったため，今年度に追加測量を予定していた。しかし， 様々な制約のもと現地調査を実施することが困難となった。 したがって今年度は，空撮画像からより正確な地形モデルを作成するための方法論について検討を行なった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初予定していた現地調査について，与論島においてCOVID-19の集団感染が発生するなどの影響で，実施することができなかった。細密地形モデルの作成は前年度までに試作しているものの，本研究で必要な精度を満たしているかの検証をするまでに至っていない。
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| Strategy for Future Research Activity |
社会情勢の変化と調査実施可能性を慎重に検討し，柔軟に対応する必要がある。すでに撮影を終えた範囲の詳細なサンゴ礁地形の地形モデル作成を目指すが，これ以外の方法によってリーフクレスト上面の変形を捉える手法を，従来の手法にとらわれることなく，幅広に検討する。
現地調査が可能な場合は，地形モデル作成のためのGCPの追加測量を実施するとともに，GNSSにより直接的にリーフクレストの標高を計測することも検討する。
現地調査が不可能であった場合は，すでに得られている画像を用いて，地形モデルの作成と変動地形学的検討を行う。
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| Causes of Carryover |
2020年度は追加の現地調査を実施予定であったが，COVID-19の影響により，実施不可能となった。このため，今年度は大量の画像を精緻に処理可能なコンピュータを購入し，地形モデルの作成を試みた。これらを用いた方法論の検討等の基礎研究を実施した。
次年度については，社会情勢に柔軟に対応する必要があるが，可能な限り，追加の現地調査を実施予定である。
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