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2018 Fiscal Year Research-status Report

The current activities of the gravity faults in the Tateyama Caldera and the factors that bring about activities

Research Project

Project/Area Number 18K01130
Research InstitutionTateyama Caldera Sabo Museum

Principal Investigator

福井 幸太郎  公益財団法人立山カルデラ砂防博物館, 学芸課, 学芸員 (10450165)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords重力断層 / GPS測量 / ドローン / 立山カルデラ / 写真測量
Outline of Annual Research Achievements

立山カルデラの外縁部に位置する室堂山の重力断層の現在の動きを把握するため、重力断層周辺に10ヶ所測点を設置した。設置は2018年9月19日に行い、9月20日に2周波GPSで測点位置のstatic測量を実施した。約一ヶ月後の10月23日に測点の位置を再びGPSで測量した。測点に用いた金属ボルトの先端は、ねじが切ってあり、GPSアンテナを直接取り付けることができる。誤差は1~2cmである。
測点位置の解析を行ったところ、観測期間の約1ヶ月間では、有意な位置変化が観測されなかった。このことから、重力断層の動きを把握するには、測定間隔を数ヶ月~1年間程度まで長くとる必要があることが分かった。
2018年10月23日には、ドローン(DJI社製Phantom4pro)を使って重力断層周辺を空撮した。撮影高度を40m前後と低めに設定し、200枚程度撮影した。画像データをSfMソフトで解析して、オルソモザイク画像を作成した。オルソモザイク画像からは、国土地理院や林野庁撮影の既存の空中写真では範読できなかった割れ目の幅10cm程度の小規模な重力断層が、現在の重力断層の斜面下方に存在していることが分かった。
過去の空中写真の比較から重力断層の動きを把握するため写真測量ソフトウェア(Hexagon Geospatial社製IMAGINE Photogrammetry)を購入・インストールし、既存の空中写真から地形データを収集できる環境を整えた。また、重力断層が分布している立山カルデラ周辺の高解像度空中写真データ(1947・1953年米軍撮影、1967・1977・1985・2000・2006年国土地理院撮影、1963年林野庁撮影)を収集した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の想定では、室堂山の重力断層が年間1m弱程度動いていて、測点を1ヶ月間隔で測量すれば、断層の動きを把握できると見込んでいた。しかし、1ヶ月間隔では、測点の有意な位置変化が観測されなかった。このことから、断層の動きを把握するには、測定間隔を数ヶ月~1年間程度まで長くとる必要があり、現在の断層の動きを把握できるのは早くても2019年秋ごろになることが分かった。

Strategy for Future Research Activity

2018年度の現地観測から室堂山周辺の重力断層は当初の想定よりも動きが遅い、もしくは、現在、ほとんど動いていない可能性が出てきた。このため、2019年度からは弥陀ヶ原の立山カルデラ展望台周辺や立山カルデラ東部の鳶山周辺にみられる重力断層も調査対象に加え、立山カルデラ外縁部の重力断層の現在の活動状況を明らかにしていく。
また、写真測量ソフトウェアを運用できる環境が整い、過去70年間の立山カルデラ周辺の高解像度空中写真データも収集済みである。このため、2019年度からは現地観測だけでなく、空中写真測量による過去数十年間の重力断層の動きを明らかにする調査も重点的に行っていく予定である。

Causes of Carryover

2018年10月23日、重力断層の空中写真撮影中、使用していたドローンが着地に失敗し、機体の一部が破損した。2018年度の次年度使用額(B-A)と2019年度の直接経費の一部を合算して、ドローンを新規購入する必要が出てきた。このため、2018年度の次年度使用額(B-A)が発生している。

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Published: 2019-12-27  

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