2021 Fiscal Year Research-status Report
The comparison study on the Location Optimization Plan in Japan and the town centre first policy in UK
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18K01139
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
根田 克彦 奈良教育大学, 社会科教育講座, 教授 (50192258)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | タウンセンターファースト / ロンドンオリンピック / 広域ショッピングエンター / 立地適正化計画 / 釧路市 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年も昨年に続き,渡英できなかったので,インターネットを用いて,ロンドン大都市圏のニューアム特別区,でオリンピックによるインナーシティの都市再生の事例である,Stratford City Centre, West Field Stratford shopping centre,および地方都市であるノッティンガム市のシティセンターのデジタル・ゴッドプラン(事業の名称を記入した,日本の住宅地図に相当する地図)を購入し,さらに新聞記事,さまざまな機関が発行する報告書を収集した。 ロンドンのストラットフォード一帯は,古くからの製造業地域で1970年代以降衰退エリアであったが,何度も再開発を計画しては,なかなか実現できなかった地域であった。しかし,2005年に2012年のロンドンオリンピック開催が決定し,イギリスは,開発公社を創設して,一気にストラットフォード一帯の再開発を進めた。オリンピック開催のために建設されたのはスタジアムなどのスポーツ施設だけではなく,インナーシティに不足する緑地の建設による環境に配慮した開発をめざし,さらに,スポーツ科学の民間・公営の研究期間,大学を立地させて,ストラットフォードをスポーツ科学による産業開発の発信地と位置づけた。 そのうえ,地域住民の買い物需要を充実し,新たなヨーロッパの観光拠点とすために,広域ショッピングセンター規模であるWest Field Stratford shopping centreを建設し,オリンピック開催前までに開業した.それは,センター外立地であったが,2015年に既存の商業集積地と統合して,タウンセンターとなった。それによるニューアム特別区のタウンセンターの階層構造に対する影響は検討中である。 また,2021年9月に釧路市の立地適正化計画の調査に行き,その結果を現在まとめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年は,新型コロナウイルス感染症の影響で,イギリスへの調査はできなかった。しかし,ロンドン大都市圏のニューアム特別区,でオリンピックによるインナーシティの都市再生の事例である,Stratford City Centre, West Field Stratford shopping centre,および地方都市であるノッティンガム市のシティセンターに関して,イギリスのタウンセンターの住宅地図に相当する,デジタル・ゴッドプランを購入した。さらに,インターネットを用いて,新聞記事やさまざまな機関が発行する報告書を収集したが,それらをまとめて学会等で発表するまでには至らなかった。 日本国内では,2021年9月に北海道釧路市の立地適正化計画の実態を調査し,住宅地図を購入した。しかし,調査当時,北海道は新型コロナウイルス感染症の影響で,緊急事態宣言を出しており,商店主などへの聞き取り調査は避けた。調査は不完全なものとなり,学会発表などはできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年こそ調査を完結するつもりである。イギリスにおいては,ロンドン大都市圏のインナーシティにある,ニューアム特別区のタウンセンターの階層構造が,オリンピックの再開発を経て,いかに変化したのか,それによる,既存のタウンセンターの役割がいかに変化したのか,そのことを調査する。さらに,地方都市であるノッティンガム市の中心市街地であるシティセンターの活性化により,都市内のタウンセンターの階層構造に対する影響を調査する。その調査は9月に実施する予定である。 日本国内では,北海道釧路市の立地適正化計画の実態を,商店主と住民への聞き取り調査を含めて,再度調査する。この調査は,2月に行う予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度では,新型コロナウイルス感染症の影響でイギリスに調査に行くことができなかった。また,北海道釧路市での調査では,北海道における緊急事態宣言の発令により,商店主や住民への聞き取り調査ができなかった。そのため,特に海外旅費が使用できなかったので,次年度使用額が生じた。2022年度は,9月にイギリスで調査を行い、2月に釧路市で追加調査を行う予定である。
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