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2021 Fiscal Year Annual Research Report

On the development of regional integration by new economic networksystems in the age of Republic of China,the first half of 20th century.

Research Project

Project/Area Number 18K01154
Research InstitutionAichi University

Principal Investigator

藤田 佳久  愛知大学, 東亜同文書院大学記念センター, 名誉教授 (70068823)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords杉浦重剛 / 東亜同文書院 / 大治鉱山 / 称好 塾 / 張之洞 / 上海 / 漢口 / 経済ネットワーク
Outline of Annual Research Achievements

20世紀前半期における中国の経済ネットワークの展開には、日本側が関与した部分も大きかった。日本側の中国における経済ネットワークについては、今回の研究期間の前半期に東亜同文書院卒業生の軌跡を明らかにすることにより、その片緯を伺い知ることができた。
そのさい、東亜同文書院の指導者などがどのように行動し、その経済的ネットワークを促し、確認しようとしたのが本年度の成果である。その指導者は東亜同文書院の開設に大きく寄与した根津一院長に次いで二代目の院長となった杉浦重剛であり、杉浦の行動軌跡とそこから浮かび上がる経済的ネットワークへの指向を検討した。
杉浦重剛は東亜同文会会長の近衛篤麿から依頼され、2代目の院長となった。杉浦はすでに「称好塾」を主宰し、全人教育を実践して全国にその塾生が広がっていた。それゆえ、その実践を評価した近衛篤麿が杉浦に書院の院長を託した。
その任を受けた杉浦は、明治34年(1902)の4月から5月にかけて清国末期の中国と東亜同文書院を歴訪し、書院生が卒業後の活動舞台の整備を考慮しつつ、日本側の中国経済ネットワークへの接触を試みていたことが明らかになった。1つは杉浦の名が中国側にも知られ、杉浦へは多くの中国側の上海・長江流域圏の指導者達が接触を求めてきたことであり、杉浦も中国側の日・中企業に接触を図った。現地新聞社、商事、貿易会社、銀行、領事館、船舶や石炭会社、汽船会社、その他と接触したことがわかる。2つは、長江中流へ向い、漢口近くの大冶鉱山の見学も行い、日本の八幡製鉄とのネットワークもふまえ、張之洞総督とも会見し、地下資源をめぐる友好関係を構築した。
以上、日本側、とりわけ東亜同文書院側からの中国での経済ネットワークへのアクセスを見出すことができる。ただし、この歴訪後、杉浦院長は体調を崩して死去、そのあとを根津初代院長が3代目に復活し、その後の書院を発展させた。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] 東亜同文書院二代目院長・杉浦重剛の清国および上海東亜同文書院への訪問について2022

    • Author(s)
      藤田佳久
    • Journal Title

      同文書院記念報

      Volume: 30 Pages: 5-24

    • Open Access

URL: 

Published: 2022-12-28  

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