2020 Fiscal Year Research-status Report
Study on Auspicious Sites in East Asia: Landoform Evaluation and Land Use of Traditional Geographical Thought
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18K01156
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
渋谷 鎮明 中部大学, 国際関係学部, 教授 (60252748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦山 隆一 富山国際大学, 現代社会学部, 客員教授 (10460338)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 風水地理思想 / 伝統的地理思想 / 吉地 / 東アジア / 沖縄 / 脈 / 風水見分記 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、風水地理思想をはじめとした東アジアの伝統的地理思想において、いかなる場所が「吉地」とされるのかについて、前年度に行った韓国(朝鮮)における「吉地」の調査研究と対比しながら、沖縄における「吉地」についての検討を行った。 コロナ禍のため11月になってようやく、今年度初の研究会を名古屋にて実施するとともに、研究分担者・協力者と研究上の協議を行った。これ以外にもメール連絡による協議も実施した。これらを通じ、沖縄においては、朝鮮半島で受容された風水地理思想と対比すると、地形判断をして良い場所(吉地)を選択する方法に相違があり、特に風水の論理でいう、気の流れる「脈」の表れとして、山々を認識する感覚が沖縄ではやや弱く、またこの点は既往の学術的研究においても十分注目されてこなかったことが理解された。この「脈」の感覚が弱ければ、風水地理思想の論理で「良い場所」を指し示すのは困難になる可能性もある。 代表者の澁谷は、分担者の浦山、韓国の研究協力者である崔元碩氏(慶尚大学校慶南文化研究所)の指摘を参考としながら、このような「脈」の認識に留意しながら、沖縄における風水地理思想に関わる基礎的な文献の読み直しを試み、「首里地理記」「三府龍脈碑碑文」「真喜屋稲嶺風水日記」を検討し、一部そのような山々を「気」の流れる脈ととらえる感覚が一部存在することが確認された。 ここまでの研究活動を基に、代表者の澁谷が4月に論文「朝鮮時代後期の農書に見る卜居・相宅の条件」を発表するとともに、論文「韓国における「白頭大幹」の評価と「脈」の論理」を執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度、沖縄関連の資料の読み直しを進めたものの、コロナ禍のため、メンバーが文書を持ち寄っての研究会を行えなかった上、その内容を確認を行う現地調査が全く行えなかったため、論文執筆が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ感染拡大の状況にもよるが、昨年度十分に行なえなかった沖縄文献の読み込みを行いつつ、現地調査のタイミングをはかり、研究を進展させる。あくまでも予定であるが、6月に沖縄への資料調査、8月末に沖縄本島北部地域の村落における現地調査を予定している。またこれと並行して、これまであまり研究が行われてこなかった台湾における風水地理思想と関連する「吉地」概念について文献研究と現地調査(2月を予定)を実施する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、東京近辺での資料収集・研究会、および沖縄地域における資料収集・現地調査が行えず、そのほとんどを次年度に先送りしたため。次年度は、これら作業と並行して、当初予定のあった台湾における伝統地理思想に見る「吉地」概念についても調査研究を行う。
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Research Products
(3 results)