2022 Fiscal Year Annual Research Report
An Anthropological Research on Professional Women in South Asian Music and Performance
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18K01165
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
田森 雅一 愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (10592454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 吉孝 国立民族学博物館, その他部局等, 名誉教授 (00290924)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 女性芸能者 / 南アジア / インド / 音楽芸能カースト / 芸能と売春 / ジェンダー / ポストコロニアル / グローバル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、共同研究メンバー4名による対面での研究会を2回開催した。1回目は2022年12月に愛知大学名古屋校舎で開催し、招聘講師の村上明香氏(筑紫女学園大学)が「19世紀のウルドゥー文学におけるタワーイフ」と題し、南アジアのウルドゥー文学に表象された女性芸能者とその特質について発表し討議が行われた。また、各メンバーが研究テーマに関する活動報告を行った。2回目は、2023年2月に行われた。予定では、2023年2月に南インドの女性芸能者について現地調査を行った寺田吉孝氏の帰朝報告が予定されたが、体調不良のため参加困難となりその後急逝された。そのため当日は参加者3名で、これまでの研究の総括を行った。当初メンバーの逝去と貴重な成果発表の機会が失われたことは誠に無念である。本年度の実績として、代表者の田森は日本文化人類学会・第56回研究大会で「南アジアの花街における女性芸能者とその社会的世界―北インド・ラージャスターンの事例を中心に」と題し、本科研費による現地調査の成果の一部を発表した。また、東洋音楽学会・第73回大会の共同発表(代表:田中多佳子)において、女性音楽家の焦点を当てた定量的研究の中間報告を行った。さらに、中部人類学談話会第264回例会の招聘講師として、「グローバリゼーションとライフ・ポリティクス―北西インド・ムスリム世襲楽士カーストの近現代―」と題し、男性演奏家(ミーラースィー)と女性芸能者(タワーイフ)の補完関係やネットワークに関する発表を行った。 研究期間の5年間において、合計13回の研究会を開催した(単独11回、国立民族学博物館との共同研究会2回)。また、研究代表及び共同研究者4名全員(北インド2名、南インド1名、パキスタン1名)が予定していた海外調査を完了した。そして、それらの関連成果の一部として、図書9点・論文2点を出版し、学会等で11件の口頭発表を行った。
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Research Products
(3 results)