2018 Fiscal Year Research-status Report
生活様式の国民的均質化の下での民族意識の行く末を見通す実証研究
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18K01168
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
鏡味 治也 金沢大学, 人間科学系, 教授 (20224339)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 民族意識 / 民族帰属 / 国民意識 |
Outline of Annual Research Achievements |
交付初年度の活動として、まずインドネシアの2000年センサス原データ(デジタル版)を入手してその加工作業を行った。具体的には京都大学東南アジア地域研究研究所が購入したセンサスデータのコピーを譲り受け、インドネシア国内各地区のセンサスデータをエクセルファイルに移す作業を行い、ほぼ完了した。そのうちすでに調査実績のあるバリ島のボナ村、ウブド村、ギアニャル町、デンパサール市内の2か所、ジャカルタ市内の2町区、今年度調査予定のランプン州の2地区のデータを処理して、統計データとしては初となる異民族間婚のデータを算出するなどした。 センサスデータの処理結果の一部は、12月16日(日)に京都大学東南アジア地域研究研究所で開催されたインドネシア懇談会第1回研究大会で「インドネシア民族(suku)意識の行方」と題して口頭発表した。 まだ9月10日(月)から同18日(火)までインドネシア・ランプン州の州都バンダルランプン市と、バリ島からの移民で作る移民村を訪れ、国内移民の多く暮らす同地での民族意識に関するアンケート調査を3つの小学校とランプン大学で行い、合わせて若干の聞き取り調査を行った。 さらに2019年2月13日(水)から同18日(月)までインドネシア・バリ州の州都デンパサール市を訪れ、同地の中学校で民族意識に関するアンケート調査や聞き取りを行い、あわせて次年度の予定している東ジャワ州での聞き取り調査に関する相談と手配を旧知のバリ人である知人と行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2000年センサスデータを一括して入手でき、かつその全データをエクセルファイルに移し終え、いつでも必要な個所を処理できる状態にすることが初年度のうちにできた。 インドネシアでの現地調査についても未踏査のランプン州で実施できただけでなく、次年度に予定する東ジャワでの調査の目途もつけることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きインドネシアの数か所での民族意識に関するアンケート及び聞き取り調査を実施していく。 あわせて、実地調査を行った地区のセンサスデータの集計処理を実施していく。
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Causes of Carryover |
予算の一部を申請者が所有しているインドネシアの民族状況を写したカラースライドのデジタルデータ化に充てようとしたが、枚数が多かったため次年度に次年度予算の一部と合わせてまとめて執行することにした。
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Research Products
(1 results)