2018 Fiscal Year Research-status Report
Catastrophe and Everyday Politics: Nuclear Refugees and Local Citizenship
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18K01193
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鄭 幸子 岡山大学, グローバル人材育成院, 准教授 (20770001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 陽名 岡山大学, グローバル人材育成院, 准教授 (10790610)
上杉 健志 岡山大学, グローバル人材育成院, 准教授 (20791114)
大澤 貴美子 岡山大学, グローバル人材育成院, 准教授 (70804251)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | (半)難民 / 支援 / 移住 / 場所性 / 記憶 / Wording / 主体の形成 / 保養 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度の学期中は、ほぼ月例で研究会を開催。他大学所属の研究者や大学院生とも情報共有しつつ、先行文献の検討や調査などを開始。代表者の鄭は、「福島原発おかやま損害賠償請求事件」にまつわる裁判や報告会、移住者のサポートグループの会合や勉強会を中心に参加。原発移住者を考える上で、「半難民」という概念(徐京植)で語られる移住者やその子孫との比較対照を行うことが、本課題に新たな視点を提供することになるのではという気づきが本年度の実績の一つである。以下、分担者の進捗状況である。上杉は本研究会でのコメントを生かしながら関連するトピックで英語論文を発表。科学技術研究と科学と法に関する先行研究を英語と日本語を中心に収集し、分析も開始した。大澤貴美子は、岡山において東日本大震災関連の避難者・移住者がどのように政治的に語られ、また代表されているのかを分析するために、岡山県議会・市議会における避難者・移住者に関する発言を検索しリストアップ。資料の整理にも着手した。宮川は本研究会での構想をもとに、これまでの移住研究との対話をベースにした報告書論文を学内研究会雑誌に日本語で発表。研究協力者の大澤誠は、岡山県内の避難者・移住者支援団体の会合に参加し、福島県から岡山県へ避難し農業をしている方に会い、その方の農場を訪問するなどラポール形成を試みた。 以上のように、初年度に密に研究会で情報共有を行うことにより各自分担した研究内容の理解を深めることができたので、2019年度以降も、各自で調査に取り組むことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調に進んでいる自の状況で以下に記す。2018年度は情報と資料収集を開始し、文献調査からは比較対象の枠組みを作ることができた(鄭)。科学技術研究と科学と法に関する先行研究を収集・精読したが、放射線リスク関係の科学誌の収集などに関しては遅れが出ている(上杉)。2019年度に予定している「岡山の議会における原発関連移住者・避難者の政治代表」をテーマとする論文執筆のためのデータ収集が順調に進んだ(大澤貴美子)。当初予定していた移住説明会(首都圏で開催)への参加はできなかったが、岡山県内で開催される移住誘致イベントに参加し、主催者や参加者に対して聞き取りが進んだ(宮川)。岡山県内への避難民の方との交流を通して得られた結果から、避難先としての岡山への定住を選ぶのではなく、一ヶ所に定住せずに移動をしながら生活をする人たちに研究対象とすることでより興味深い発見ができるのではと気づいた(大澤誠)。以上の結果から、国内外の研究者や当事者に連絡を取って研究期間内に岡山でシンポジウムの開催する可能性の検討も始まった。
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Strategy for Future Research Activity |
グループ全体としては、論文や口頭発表、社会貢献についての検討が始まった。個人単位では以下のような予定を立てている。フィールドワークを開始し参考文献リストの作成にも着手したので、2019年度は参考文献の収集と読み込みをを継続し、必要に応じてフィールドワークも行う(鄭)。文献を基に放射線リスクに関する先行研究をまとめる(上杉)。収集したデータを分析し、先行文献の検討も行いながら、論文を執筆する(大澤貴美子)。地方への移住に関する先行研究を読み込み、震災に伴う移住の特殊性を検討する(宮川)。福島原発事故の結果、定住をすることを選択しないような生活をしているインフォーマントを探すことを一からしたいと考えている(大澤誠)。
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Causes of Carryover |
地元周辺でのフィールドワークに時間により多くの時間を費やしたことによる生じた予算は、2019年度以降、遠隔地での調査や研究会に回せる(鄭)。別の科研費で書籍を購入することができたため、予算に残余が出た(上杉)。(予算執行率89.9%、残額16,124円)研究補助員にデータ収集作業を依頼していたのだが、予想していたよりも短期間で作業が終了したため、人件費に残余が生じた(大澤貴美子)首都圏への研究出張が見送られたため、予算に残余が出た(宮川)。2018年度は予算執行の手続きについて理解が足りず執行できなかったが、来年度以降は事前に計画を大学学務部に提出し執行できるようにする(大澤誠)。
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Research Products
(2 results)