2021 Fiscal Year Research-status Report
Catastrophe and Everyday Politics: Nuclear Refugees and Local Citizenship
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18K01193
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鄭 幸子 岡山大学, グローバル人材育成院, 准教授 (20770001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 陽名 岡山大学, グローバル人材育成院, 准教授 (10790610)
上杉 健志 岡山大学, グローバル人材育成院, 准教授 (20791114)
大澤 貴美子 岡山大学, グローバル人材育成院, 准教授 (70804251)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Anthropology / Political Science / Sociology / 研究を教育に / 単一民族神話 / 外国ルーツの人々 / 支援 / 大震災 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者と全ての分担者は、今までの調査結果の積み重ねを元に執筆に取り掛かった。締め切りを設け互いの草稿を読んでコメントし合っ上で。日本語または英語による論文を発表することができた。 鄭と宮川は、それぞれが文化人類学者と社会学者として、また個々の研究者としての類似点を相違点を擦り合わせるプロセスを何度も踏んだ。鄭が「なりゆき」、宮川が「あそび」というコンセプトを提示し、東日本大震災後の在日コリアンが支援者となったケースについて分析した。マイノリティは被害者や支援を受ける側として語られることが多い中、被害や困難を経験しているが故の支援の質に光を当てることができたのは本論の貢献と思われる。 Uesugiは本研究の成果を、岡山大学のDiscovery Program for Global Learnersでの英語による医療や環境人類学の専門教育に生かした経験を、英語の文献を中心に引用しながら "Disasterizing Fukushima's Nuclear Disaster: Pedagogical Reflection on Anthropology of Disaster"という論文にまとめた。研究代表者の鄭はアメリカの大学に教員として採用された際、研究を教育に生かすようにDeanから言われたことが印象的で、それを実践してきたが、Uesugiの論考も、研究を教育に生かしたい我々の示唆に富む内容となっている。 政治学者の大澤は、東日本大震災の被害者が避難先の一つとして多くの人々が選択した岡山県内において、県議会議員がどのような役割をになったかを柱に、「住宅支援」「就労支援」「教育支援」「支援を届けるスステムの改善」「放射能被害軽減のための支援策」「医療支援」「陳情」といったトピックごとの分析を行った。鄭と宮川の論文でも触れた個人レベルの支援と政治レベルの互換性も明らかにしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナにより、当初予定していたフィールドワークを行うことができず、試行錯誤と大幅な研究計画の変更に迫られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度後半より、コロナの感染拡大状況に目配りしながら少しづつフィールドワークを再開。コロナの状況を見ながら、研究計画や内容を柔軟に練り直し、更なる成果へとつなげたい。
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Causes of Carryover |
コロナのため、当初計画していた調査が行えなかったため。
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Research Products
(5 results)